原因はいつも後付け 第36回 「顧客が集まるお店の必要条件」

// 本コラム「原因はいつも後付け」の紹介 //
原因と結果の法則などと言いますが、先に原因が分かれば誰も苦労はしません。人生も商売もまずやってみて、結果が出たら振り返って、原因を分析しながら一歩ずつ前進する。それ以外に方法はないのです。28店舗の外食店経営の中で、私自身がどのように過去を分析して現在に至っているのか。過去のエピソードを交えながらお話ししたいと思います。

《第36回》顧客が集まるお店の必要条件

「どうすれば繁盛するお店になれるのか?」
多くのオーナーが日々、考え続けているこの疑問。

当然、どのお店にも共通して一言で答えられる回答なんてないと思います。

集客、価格設定、商品開発。
繁盛するために力を入れるべき箇所なんて、お店によって様々。

だからこそ、世の中には「繁盛店の作り方」に関する情報が溢れている訳です。
ただ、この知識の差が繁盛するお店とそうでないお店を分けているとは、私には思えないんですよね。

だって、知識を増やすことで繁盛店が作れるなら、もっと多くのお店が繁盛しているはずだから。

 


「繁盛しているオーナーほど、仕事を楽しんでいる。」
これは、私が最近特に感じていること。

こんな感想を書くと、こう言いたくなる方もいらっしゃると思います。
「そりゃ、お店が繁盛していれば誰だって楽しいでしょ」と。

確かにお店が繁盛しているのに楽しくない、というオーナーは少ないかも知れません。
ただ、私がいま感じていることを正確に話すのなら、楽しんでいるオーナーは、
「繁盛したから楽しんでいる」のではなく、「繁盛する前から楽しんでいる」ということ。

どちらが先だったのかと言うと「楽しむ」の方が先だったのです。

そして、そんなオーナー達と話していると、つくづく感じるのです。
純粋に自分が楽しそうと感じたことをやっている、と。

多くの店舗オーナーは、自分のお店を繁盛させるために多くの情報を仕入れ、その中から成功しそうな方法を探し、実践していきます。

一方、私が一緒に仕事をしている繁盛店のオーナーは、楽しそうな方法を自分で考え実践しているのです。

成功方法を真似して稼ごうとしているお店と、楽しみながら日々試行錯誤しているお店。

自分が顧客だったらどちらのお店を応援したくなるのか?
その答えは明らかだと思います。

そして、この違いは何も店舗商売に限った話ではないと思うのです。

SNSが楽に集客できそうと知ったらSNSを始めてみたり、動画が稼げると聞いたら動画を始めてみたり。そして、楽しくてはじめた訳ではないから継続できずにすぐに止めてしまう。こんな他人の成功方法ばかりを真似して稼ごうとしている人や会社に顧客が付くとは、私には思えません。

だって、本当に自らの意思で楽しんでやっているのか、楽して稼ごうとしているのか、顧客は敏感に感じ取っているから。

いま、自分のお店で取り組んでいることは本当に自分が楽しいからやっているのか?
それとも、他人の成功方法を真似して楽に稼ごうとしているだけなのか?

冒頭で私は、繁盛店になる方法について「どのお店にも共通して一言で答えられる回答なんてない」と書きました。ただ、もしかしたら「どのお店にも共通して一言で答えられる必要条件」ならあるのかも知れません。

それが、「自分が楽しいと感じることをやること」。

取り組みの出発点が「楽しいから」なのか、「儲かりそうだから」なのか。
この出発点を間違えている限り、どんな手法を使っても顧客が集まりたい場所になることなんて出来ないと思うのです。

 

著者/辻本 誠(つじもと まこと)

<経歴>
1975年生まれ、東京在住。2002年、26歳で営業マンを辞め、飲食未経験ながらバーを開業。以来、現在に至るまで合計28店舗の出店、経営を行う。現在は、これまで自身が経営してきた経験をもとに、これから飲食店を開業したい方へ向けた開業支援、開業後の集客支援を行っている。自身が経験してきた数多くの失敗についての原因と結果を振り返り、その経験と思考を使って店舗の集客方法を考えることが得意。

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