泉一也の『日本人の取扱説明書』第119回「玉石混淆の国」

泉一也の『日本人の取扱説明書』第119回「玉石混淆の国」
著者:泉一也

このコラムについて

日本でビジネスを行う。それは「日本人相手に物やサービスを売る」という事。日本人を知らずして、この国でのビジネスは成功しません。知ってそうで、みんな知らない、日本人のこと。歴史を読み解き、科学を駆使し、日本人とは何か?を私、泉一也が解き明かします。

ダイバーシティ(英:diversity)なる言葉が日本語化している。お台場にも「Diver City Tokyo」なるショッピングパークがある。この言葉は、どうも肌に合わない

日本語では「多様性」と訳されるが、ダイバーシティという言葉にはシティーボーイ的なスカスカ感がある。多様性というのは、綺麗も汚いも、賢いもアホも、スッキリもぐちゃぐちゃもある状態。綺麗な言葉で片付けることができない。

英語にしたことでその本質が消えてしまう。ダイバーシティもシティーボーイと同じように「死語」という運命にあるだろう。こうしたカッコつけたスカスカ言葉に踊らされてはならない。

日本語にいい言葉がある。それは「玉石混淆」。

「弊社はダイバーシティを推進しています」と会社パンフに書いてあるが、「弊社はシティーボーイとシティーガールばかりの会社です!」と言っているのと同じである。いずれ潰れそう。行きたいとは思わない。

「弊社は玉石混淆な会社です」と言われると、おお!となる。ここから何かが生まれそうな予感がする。そして少し覗いてみたくなる。

日本語には千差万別、多種多様、多彩といった言葉があるが、それは日本がそうだからである。海に山に川があり、季節の変化でそれぞれの景色は移り変わり、北国から南国まで高山地から平野から海底まで千差万別であるから、草花の種類は豊富。虫に魚に動物に多種多様な存在が住み着いている。よって食も多彩。

そういった風土に囲まれ、日々食事をしているので、多様性の価値はよーく知っているし、当たり前のことである。前にも取り上げたが、ひらがなにカタカナに漢字に外来語に方言に・・毎日使っている言葉の多様性は異常である。

そんな国がダイバーシティというペラペラの言葉を用いて「推進する!」というのは一体どうしてしまったのだろう。頭がおかしくなったのだろうか。「日本は島国で単一民族の村社会なので、海外のようにダイバーシティが・・」といったステレオタイプの言い訳をするのだろうか。

こんな様だと海千山千の輩にカモにされる。シティーボーイくんがパンチの兄ちゃんにカツアゲされるように。すでに変な髪型の金髪ヤンキーに言いようにやられているが・・

このように日本がモノクロ化してしまったのは「一億総玉砕」と「一億総中流」を目標に掲げたことが原因だろう。さらに「一億総活躍」にしようとしているが、これらは日本の良さと強みを消し去る政策である。

日本は玉石混淆にしてしまえばいい。先祖はよくわかっていたから、神様を八百万にし、玉石混淆の世界を作った。人種のるつぼとかいう国があるが次元が違う。

今は、4Kテレビで荒い画素の白黒映像を見ているようなものである。全然、機能を使いこなせてない。本当はカラフルな世界なのに。

今日から俺は、床屋に行って金髪に染めたろうか。

著者情報

泉 一也

(株)場活堂 代表取締役。

1973年、兵庫県神戸市生まれ。
京都大学工学部土木工学科卒業。

「現場と実践」 にこだわりを持ち、300社以上の企業コーチングの経験から生み出された、人、組織が潜在的に持つやる気と能力を引き出す実践理論に東洋哲学(儒教、禅)、心理学、コーチング、教育学などを加えて『場活』として提唱。特にクライアントの現場に、『ガチンコ精神』で深く入り込み、人と組織の潜在的な力を引き出しながら組織全体の風土を変化させ、業績向上に導くことにこだわる。
趣味は、国内外の変人を発掘し、図鑑にすること。

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