【大手の作法/028】傲慢さ・ワガママも活用せよ

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法: 傲慢さ・ワガママも活用せよ

先日、大手生活用品メーカーのライオンさんが他企業社員を対象にした副業人材の公募を始めたことが大手で働く方々の間では話題となりました。

『新型コロナウィルスの影響でリモート勤務が浸透し “個人の働き方に自由度が増している” 。大企業が副業に門戸を広げれば、専門的な知識や経験を持った希少な人材が複数の企業を掛け持ちする新しい働き方が広がるほか、企業の生産性も向上する。

個人に業務委託する契約で、勤務日数は週1日からリモートワークも可能。副業の受け入れ実績がある企業は三菱地所、ヤマハ発動機などの一部にとどまる』とのこと。

「専門分野を持った人材」は企業のニーズが高く、引く手あまたな世の中になりそうですね。

ライオンさんでは今春から「人事部が社員に副業を紹介する制度」にも取り組んでいます。珍しいのは人材紹介会社と提携し、社外も含め幅広い副業紹介を進めること。
この取組みは、所属する企業の枠を超えて事業を創造するオープンイノベーションを促すきっかけになるのではと注目されています。

しかし「総務省:就業構造基本調査」によると、副業している人の割合は2012年の3.6%から2017年は4.0%と0.4pt上昇した程度です。現時点での詳しい数字は発表されてはいませんが、未だ横ばい傾向が続いているのです。。

→次頁は「どうして大手の副業推進は横ばいなの?」

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