小さなブルーオーシャンに出会う旅 第39回「“魚”に特化した小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

第39回「“魚”に特化した小さなブルーオーシャン」


「新しい魚屋さんの誕生です」

一昔前までは、近所に、普通にあった魚屋さん。
いまでは、見つけるのが難しいほど、
その姿を消してしまいました。

一般消費者はスーパーの鮮魚コーナーで
魚を購入しているのでしょうが、
飲食店を経営されている方は、
魚をどのように購入しているのでしょうか?

「えっ、市場に行っているんじゃないの?」

いえいえ、朝早く起きて、
市場に買い付けに行く飲食店は
ごく僅かです。

多くの飲食店、特に個人店は、
近所の魚屋さんにお願いしていたはずです。
その魚屋さんが姿を消してしまった…。
いま、どうされているんでしょうか?

そんな時に現れたのが、
飲食店向けに鮮魚を販売する
プラットフォーム「魚ポチ(うおぽち)」です。

15:30〜翌3:00までの間に、
スマホを使って、欲しいお魚をポチッと
しておけば、翌日に届けてくれる
というサービスです。

SchlettによるPixabayからの画像

小さなブルーオーシャンを生み出しているものは何なのか?

この「魚ポチ(うおぽち)」を運営しているのが、
株式会社フーディソンさま。
魚に特化した会社で、
リアル店舗である鮮魚専門店『sakana bacca』
を都内に6店舗運営していたり、
WEB上でのプラットフォーム
飲食店専門の鮮魚仕入サービス『魚ポチ』の運営していたり
しています。

今回ご紹介する「魚ポチ」は
すでに14,000店舗が登録しています。
これだけ支持を受ける理由はなんでしょうか?
まずは、魚に特化したこと。
商品カテゴリーを絞ることで、
当然のように、

・仕入れコストが下がる
・知名度が上がりやすい
・オペレーションミスが少ない

というメリットが生まれます。

さらに魚だけなのに、
水産品1,800種以上の取扱いがあり、
全国20産地の「旬の魚」が毎日入荷されています。
メジャーな魚から、
あまりお目見えしないマイナーな魚まで、
取り扱いがあるといいます。

さらに、さらに…
小ロットに対応してくれて、
支払いは翌月末払い。
小規模店、個人店にはとてもありがたいサービスです。

新型コロナウイルスにより、
多くの飲食店がお店を閉めたという話を聞きます。
一方で、特定の個人店には常連客、ファン客が
しっかりと付いていて、少しずつ食事を楽しむように
なっているとも聞きます。

これからの時代は、汎用的なものだけでなく、
特化、専門性のあるサービスで、
かつ、かゆいところに手が届くようなものが、
支持されるのかもしれません。

 

株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。
中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

 

感想・著者への質問はこちらから