小さなブルーオーシャンに出会う旅
第53回「贅沢、富裕層向けビジネスを一般家庭向けに変えたことによる小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

第53回「贅沢、富裕層向けビジネスを一般家庭向けに変えたことによる小さなブルーオーシャン」


「美味しい食事を、気軽に、ご自宅で」

どこのお店にも属さず、
自分の店を持つわけでもなく、
請われたら、望む料理を提供し、
クライアントを満足させる天才シェフ。
ただし、法外な報酬を要求するため、
このシェフに頼めるのは一部の富裕層のみ。

なんてストーリーの漫画が、
あったような、ないような。

天才シェフ、法外な報酬はともかく、
出張料理サービス、と聞くと
どんなイメージでしょうか?

出前、テイクアウト、宅配
のサービスがまたたく間に拡大し、
市民権を得たような気がします。
しかし、出張料理サービスは…、
やはり、贅沢なものというイメージはありますよね。

そんなイメージを変え、
更に「食」というレッドオーシャンの業界で、
新しい挑戦をしている企業があります。

出張シェフサービスを手掛けている
株式会社シェアダインです。

私がこのサービスに興味を持ったのは2つ。
価格と働き方です。

シェアダインのサイトを覗くと、
驚くのはその価格です。

Salah JalalによるPixabayからの画像

おまかせフリープランなら、
1回(3時間)6,800円から。
食材費も交通費も込み。
4人家族なら、一人1,700円。
外食に行くより安いのでは?

おまかせプランでなくとも、
妊活中の食事・離乳食、
ダイエット、生活習慣病などなど、
献立を提案・調理してくれ、
さらに自分で再現できるように、
レシピや下処理・段取りなど
調理ポイントまでもアドバイスしてくれるとか。

もはや
出張シェフサービス+出張料理学校
ですね(笑)

そして、出張してくれるシェフたちは、
管理栄養士、調理師などの資格を持つ人だったり、
ホテルやレストラン厨房での調理経験者だったり、
保育園等の給食室や病院における栄養指導・調理経験者。

確かに、食のプロではありますが、
有名、無名に関わらず、
シェアダインに登録していて、
利用者が自らシェフを選択できるということ。

食の好みは人それぞれです。
高級レストランの味を楽しみたいという人もいれば、
作りおきをしてほしい、
おふくろの味を味わいたい、
海外の変わった料理を食べたい、
という人もいるででしょう。

人の好みも多種多様、
料理を作ってもらいたい事情も多種多様、
こうしたニーズとのマッチングが、
魅力なのだと思われます。

 

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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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