その104 無症状/無自覚者たちの世界

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

無症状/無自覚者たちの世界

うちの社員さんがコロナ保険に入ったって話をしてて、彼女曰く「月額300円弱で、(条件は色々あるでしょうが)感染したら10万円もらえる」と。
この話を聞いて、保険会社の商機を逃さない感じ、すごいなぁ・・・って感心しましたよ。
メディアが不安を煽りまくり、そういうのに煽られた人でもサクッと加入しやすい数百円という、Netflixよりも遥かに安い絶妙な価格設定ですからね。

正直、彼女からその話を聞いたとき、「えぇ!そんなの入る人いるんだ!そんなコロナが心配なの!?」と驚いたのですが、もしかするとコロナが不安とかではなくて、感染する気(=10万円もらう気)満々なのかもしれませんが・・・
つまり、彼女は掛け金や健康リスクと、10万円を得られる可能性とを比較したときに、「あり」だと判断したのかも!?
ただ、その保険(金融商品)だって、保険数理に基づいて設計されて、ほぼ確実に利益が出る設計になっているはずなんですよね。
この話を聞いた1月末頃から、コロナ保険のいくつかは販売を一時休止にしたり、保険料を上げたってニュースが続いています(苦笑)
保険数理でのシミュレーションを超えた感染拡大があったのでしょうか・・・

病院で働いている先輩によると、「感染者が増えている」とメディアで報道がされると、「不安だから検査してほしい」という無症状の方がたくさん来院するそうです。
でも、何もないのに検査するのは保険適用にならないので、病院側としては、「症状はありませんか?例えば咳が出るとか?」と確認をするみたいなんです。
それで、検査すると、無症状だけど陽性という方もたくさんいるそうなんですが、「無症状なんだから、まぁ、別に大丈夫ですよ」で終わらせられないので困っている、と。
こういう無症状陽性の方にまで保険金を支払っていたら、そりゃあ、保険数理のシミュレーションを超えるよね(汗)

ところで、「無症状/無自覚の◯◯」って世の中にたくさんありますよね。
例えば、本人はそう思っていなくても、「口が臭い」とかそういうのはあるでしょう。
僕も寝起き、息子に「うわっ!口臭っ!」と言われるので、最近は開き直って思いっきり吐き出してやりますけどね・・・(T_T)
あと、無自覚だけど「運転が下手」とか結構怖いですよね(汗)
例えば、高齢者の運転について、本人は無症状/無自覚かもしれませんが(本人が思っている以上に)反射神経は衰えていますから、事故にも繋がる可能性は高まっているわけであって、本人はもちろんですが、他者を巻き込む可能性もあるわけで、怖いですよね。
あと・・・無症状/無自覚に「説教臭い」「昔話/自慢をする」、そんなおっさんは相当ウザいでしょう?(もう、これ、ずばり僕なんですよね・・・)

そんな風に考えると、僕らの身近には、無症状/無自覚って溢れていそうですよね。
僕なんて「犬とかは、自分が全裸だって自覚あるのかな」とか気になってしょうがないです。
まぁ・・・「そんな風に考える」人なんてほとんどいないのでしょうけども・・・

他者にとってとかデメリットがそんなに無いものであれば、その症状は「無症状」と言えますし、そんなものは誰にも指摘されないまま放置されるから「無自覚」なのでしょうね。
だから、前述のコロナの検査のように、あぶり出していけばこの世界に無症状/無自覚なものはドンドンなくなっていくでしょうね。
無症状/無自覚が僕らに与えてくれる余裕、余白みたいなのはあると思うので、それらが無くなると随分と窮屈な世界になっちゃいますよね。
皆さんは、どっちの世界のが良いですか?

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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