GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
先週に引き続き「HR」のテーマです。
以前にも取り上げていた「HR領域の2022年のトレンド」について、特にこの6月に焦点を当てたコンテンツです。
XREFというオーストラリアのHRコンサル&サービスプロバイダーのサイトから引っ張ってきました。
今回の記事はコレ
↓
5 HR Trends Revealed in June 2022
2022年6月に表出したHRトレンドTop5
5 hot HR and recruitment topics trending in June 2022
5つのトレンドは下記の通りです。先に提示しておきますね。
Trend #1: Mentors and Career Paths: Is Guidance the Key to Retention?
Trend #2: Virtual Onboarding: The Human/Tech Balance
Trend #3: Diversity Analytics: Why DEI is More Than a Catchphrase
Trend #4: Revisiting Interview Questions: Are you Asking the Right Questions for Results?
Trend #5: Retention Bonuses: Rewarding Loyal Employees
今回は「Trend #3: Diversity Analytics」を読み込んでいきます。
Trend #3: Diversity Analytics: Why DEI is More Than a Catchphrase
(ダイバーシティ分析:DEIが単なる掛け声ではない理由)
Diverse thinking enhances innovation by 20%…Racial and ethnic[ally] diverse teams are 35% more likely to perform better, while organisations with an inclusive culture are also likely to have 2.3 times more cash flow per employee.
→
多様な思考はイノベーションを20%強化する。
人種や民族が多様なチームは35%高いパフォーマンスを発揮し、包括的な文化を持つ組織は従業員あたりのキャッシュフローが2.3倍になる可能性が高い。
「DEI」は2022年で既に2回目のpostだと思います。
おそらくHR領域の最重要トレンドなのだと思います。
もしかしたら「DEI知らないとやばい」というレベルなのかもしれません。
何の略(組み合わせ)なのかだけでも抑えておけば、悲劇が一つ防げるはずです(笑)
下記に前回のpostを引用しておきます。
↓
【vol.211】2022年以降のHRトレンドTop5「DEI」
https://brand-farmers.jp/blog/gp_211/「diversity (ダイバーシティ)」はここ10年くらいよく聞く言葉です。
これに2年くらい前から「inclusion(インクルージョン)」が加わって『D&I(Diversity&Inclusion)』が汎用的に使われるようになってきました。
さらに「equity(イクイティ)」を加えてその頭文字を取った『DEI』が2022年のトレンド、ということです。
一応、単語の整理をしておきます。Diversity(ダイバーシティ):多様性
Equity(イクイティ):公平性
Inclusion(インクルージョン):包含性これが繋がって『DEI』なので、ざっくり言うと「多様性を重視して、各自の個性に配慮しながら公平性を保ち、皆が活躍できるような環境を整備する」こと、と言えると思います。
続けます。
Diversity analytics is people analytics and a workplace that openly champions for strong diversity and inclusion has many benefits. These benefits positively impact company culture, employer branding and support recruitment marketing efforts.
→
多様性分析は人間分析であり、強い多様性と包括性をオープンに押し進める職場には、多くのメリットがあります。
企業文化やブランディングにプラスの影響を与え、採用マーケティング活動にも好影響となります。
DEIを推進してメリットを享受しようとすると、単なる「掛け声」だけでなく、かなり実務的に具体論に落としこむ必要がありそうですね。
こんな感じですかね。素人考えですけど。
↓
<宣言> DEIを重視する組織であることを内外に明示する
<指標化> 自社のDEIを定量的な得点として指標化する(D.E.Iそれぞれの得点)
<公開> 指標も含めて対外的に公開する
<実装> 内部にDEI施策の実質的な落とし込みをする(ちょっとした研修レベルではなくシステムに落とし込む)
<採用> DEI指標を向上させるように、実際に人員採用をする
<共有> DEI指標の向上と業績の向上の「相関」または「因果」を追跡し、対外的に公開する
DEIをゴリゴリに実務レベルに落とし込むくらいじゃないと、DEIを戦略に取り込んでいるとは「みなしてくれない世界」になっていくのだと思います。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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