【vol.259】2023年のソーシャルメディアのトレンド(ソーシャルマーケティング)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に引き続き「2023年のソーシャルメディアのトレンド」をピックアップします。

今週の記事はコレ
11 social media trends you need to know in 2023
2023年に知っておくべきソーシャルメディアの11のトレンド
(https://sproutsocial.com/insights/social-media-trends/)

Sprout socialというUSの会社が寄稿している記事が勉強になったので、11のトレンドをリスト化します。

1. “Edutainment” content will rule
2. Businesses will put more money behind video production
3. BeReal will be a turning point for brands
4. Businesses will experiment with emerging (and re-emerging) networks
5. The creator economy will continue to blossom
6. Employee advocacy will be the social media trend to talk about
7. How brands talk about sustainability will change
8. Social customer care will become a vehicle for surprise and delight marketing
9. Social and legal will be the strategic duo no one saw coming
10. Social commerce will get up and dust itself off
11. We’ll see exciting metaverse brand activations

 

今週は「8」を見ていきます。

8. Social customer care will become a vehicle for surprise and delight marketing
(SNS上での顧客ケアが驚きと喜びをもたらすマーケティングだ)

When people reach out to a brand on social media, the best-case scenario is typically a timely response. Now, savvy brands are raising those expectations.

ソーシャルメディア上でブランドとコンタクトを取る場合、通常ベストなシナリオは、タイムリーな応答である。今、賢明なブランドは、その期待を高めている。

これまでの「問い合わせメール」と違って、SNS上での「顧客とブランドとのやり取り」には”利便性”以外の”付加価値”があるよ、という主旨が下記に続きます。

Brands like Notion, Tumblr and more are going above and beyond in inbound message responses to gain organic social marketing traction. Whether they make you laugh or simply feel heard, it creates a delightful experience for the customer and for everyone else that sees the brand response in their feed.
These proactive marketing strategies drive more personal connections, creating new fans in the process.

Notion、Tumblrなどのブランドは、受信したメッセージへの返信で、ソーシャルマーケティングの効果を高めるために、それ以上のことをしている。顧客にとっても、笑わせられたり、話を聞いてもらえたと感じたりすることで、フィードでブランドの反応を見る他のすべての人にとっても楽しい体験が生まれる。
このような積極的なマーケティング戦略は、より個人的なつながりを促進し、その過程で新たなファンを生み出す。

通常の「お問合せメール」は、ユーザーとブランドの2者間の「closed(非公開)」のコミュニケーションですが、SNS上でのやり取りでユーザーがブランドに問いかけた場合(DMではなく投稿ベースで)、そのやり取りは「open(公開)」でのやりとりですので、他のユーザーにも見られます。

ということは、一人のユーザーの問い合わせに対して公開で回答することによって、その他のユーザーや潜在ユーザー全体に対して「ブランドの顧客対応を擬似体験」させることが可能なわけですね。
めちゃくちゃ効率いいですよね、これ。この部分が冒頭の”利便性”以外の”付加価値”です。

なので、ブランド側のカスタマーサービスとしては、SNS上でのユーザーとのコミュニケーションに「リソースを大きく振り切る」ような投資が実はかなり有効なのだという判断を、多くのブランドがし始めている、という感じですかね。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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