第136回 「オンライン資格確認が4月から義務化!間に合う!?」
お医者さん
オンライン資格確認が4月から義務化か。でも、どこの業者も混んでて間に合いそうにないんだよな。他のクリニックはどうしてるんだろう。
確かに、今はどこもてんやわんやでしょうね。そうでなくても申込みから数ヶ月はかかると言われていて、義務化の流れでさらに問い合わせが増えているでしょうから。
絹川
お医者さん
そうだよねえ。正直、ウチは別に今まで通りのやり方でもいいんだけど……って、一体あなたどなたです?
初めまして。ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
お医者さん
へえ、なんだか頼りになりそうな人だね。やっぱりこの件についての相談は多いの?
そうですね。先生同様に、義務化が決まって皆さん焦り始めた感じです。ともあれ、決まったものには対応しなければなりませんしね。
絹川
お医者さん
そうなんだよね。好むと好まざるとにかかわらず、保険診療で喰っている限りは国の方針に従わないと。辛いところだよ。
お察しします(笑)。ともあれ、先生が仰っていたように、実際システム導入を進めようと思っても、業者側にキャパがなくて進まないケースが多いみたいで。
絹川
お医者さん
本当だよ。4月なんて絶対間に合わないよ。
まあ、そういう状況を見越してか、いろいろな経過措置が取られています。たとえば、オンライン資格確認ポータルサイトより猶予届けを提出することで、9月末までは延長可能です。
絹川
お医者さん
え、そうなの?
ええ。システム事業者との契約自体は必要ですが、導入自体は9月末でいいということですね。
絹川
お医者さん
なるほどね。ちょっと安心したよ。
他にも、そもそも光回線の引かれていない建物・地域の場合、その引き込み工事から6ヶ月間は延長可能です。
絹川
お医者さん
ふむふむ。確かにそういう病院もありそうだもんな。国もいろいろ考えてはくれているんだね。
そうですね。ちなみに訪問診療の場合は、そもそもまだその仕組みがまだ完成してません。モバイル端末を用いて訪問先で資格確認する、ということみたいですが、これは来年4月開始予定になってます。
絹川
お医者さん
は〜、なるほど。そっちの対応もしなきゃいけないのか。大変だな。
ほんとですね。導入しなきゃいけない病院も大変ですけど、そのシステムを用意する国側も大変だと思います(笑)。ともあれ、これが時代の流れというものですから。
絹川
お医者さん
うん、それは間違いないね。前のやり方のままでいいじゃん、と我々のようなおじさんは思いがちだけど、ちゃんと時代に合わせていかないとね。
そう思います。さらに言えば、その変化を楽しめると尚いいですよね。そしてきっと、そういう病院・クリニックが今後は成功していくんだと思います。
絹川
お医者さん
確かにねえ。今回の件も、それで患者さんやスタッフが楽になるんだと思えば、いいことだものね。
仰るとおりです。一緒に新時代を楽しんでいきましょう!
絹川
医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。
著者:ドクターアバター 絹川 裕康
株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。