“生粋の商売人”倉橋純一。全国13店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第23回 インバウンドと海外進出の違い
今はインバウンド(訪日外国人旅行客)がどんどん増えてますけど、万代さんとしてはそのあたりの層もターゲットにされているんですか?
そうですね。日本を訪れる外国人はサブカルチャー好きの方も多いので、親和性は高いと思います。
そうですよね。そうすると今の店舗の「売るための動線」も、外国人向けに作り変える必要があるんでしょうか?
ああ、確かにそうかもしれませんね。ちなみに「国内旅行で訪れている日本人旅行者」はターゲットに含まれないわけですか?
ああ、確かに。北海道まで旅行して、万代さんで何時間も遊ぶかって言われると……
行かないですよね(笑)。そういう意味で国内旅行者はターゲットにはなりません。いわゆる「その土地ならでは」のものは置いていませんからね。
そうそう、そういうことです。だからこそ、「日本」を楽しみに来ている外国人観光客はターゲットになり得るんです。「日本のサブカル」というジャンルも確立していますしね。私自身も可能性を感じていまして、先日もインバウンドの外人さんが買い物をするのを1時間くらい観察してみたんですよ。
へぇ、面白そうですね。彼らはどういうものを買っているんですか?
ああ、日本製の包丁って今、海外で大人気らしいですもんね。でも万代さんは彼ら向けにどんな商品を扱うんですか?
まだ考え中なんですけど、考えること自体が楽しくて(笑)。万代の売り場に何を置けば彼らに「ああ、日本に来てよかった」と思ってもらえるんだろうって。
さすが生粋の商売人ですね(笑)。一方で、「日本の常識が通じないから駄目だ」とインバウンドを嫌う人もいますよね。カラオケ店で、来たはいいけど水割り一杯で何時間も居座られたとか。
確かに。そう考えると、別にインバウンドに限った話ではないですね。それに、やり方を工夫することで改善できそうです。
そうですねぇ。日本の店舗より日本色が強い店舗にすると思います。富士山や桜などのベタな感じで装飾して。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に17店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。