この記事について
自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。
『新しい調和へ|日本人がワクワクする色で彩られたオーダー絵画 コンフォートゾーンを飛び出した設計事務所の新社長の場合』
今振り返ると、すでに11年以上前になります。
本格的なオーダー絵画を描き出して、間もない頃に出会った社長がいました。
今は紹介でオーダー絵画を描かせていただくのが多いのですが、Iさんとの出会いは偶然でした。
ちょっと興味を惹かれて申し込んだ経営セミナー。急な仕事で遅刻してしまって、慌てて会場の扉を開いたら、背広姿の年配男性の後ろ姿がたくさん飛び込んできました。女性がほぼいない‥‥、
場違いだから、このまま扉を閉めて帰ろうか?
いやいや、懇親会も申し込んでしまった。
せめて、ご飯を食べて帰ろう。
この決断が、Iさんとの出会いをもたらしてくれました。
懇親会で、出会い、その場で「門間さんにオーダー絵画を描いてもらおう」と言われたのです。
ちょっと話してみたら、私はオーダーメイド絵画を描き出したばかり。Iさんは、社長になったばかり。
お互い、新しい環境でなんとか何かを成し遂げたいと、チャレンジしているのを知って、心の距離が近づきました。2人ともコンフォートゾーンを広げるために、試行錯誤していたのです。
ビジネスパーソンが成長するためのキーワードの一つとして、コンフォートゾーン(Comfort Zone)があります。
コンフォートゾーンとは、「居心地のいい場所」。ビジネスにおいては、居心地のいいところに居続けると人は成長しないと言われています。自分が今持っているスキルなどで色々なことを処理できるので、成長する必要性をあまり感じないからです。
自分の今までのスキルやノウハウが、あまり通用しない未知の領域に踏み込むことで、必死に試行錯誤する中で成長していくのです。
だから、
コンフォートゾーンを抜け出す
コンフォートゾーンを広げる
が大事だとよくビジネスの世界で言われています。
同時に、今あるコンフォートゾーンも大切にする。これも重要なことです。
快適で安心安全な場所で、人は豊かな創造性を発揮できるという、感性的コミュニケーションの研究があります。
未知の体験をすることでの成長。
安心安全な場にいるからの成長。
2種類の成長を持つことで、メンタルも安定します。
コンフォートゾーンを大事にして成長するにはコツがあります。
そのコツの一つを、Iさんは無意識に実行していました。
懇親会の後、会社に案内してくれたIさん。
一つ一つのフロアを丁寧に案内する中で、社内に飾ってあるオレンジ色のインテリアフラワーに目をやり「奥さんが創ってくれた」とはにかんだ笑顔になりました。ビジネス上の挑戦は、温かい家庭の応援に支えられているのが伝わってきました。
人は、大事な人と気持ちをつなぎ合って安心感を共有する中で、予期しない創造性を発揮することができると感性的コミュニケーションの研究で言われています。
Iさんは、ビジネスで未知の世界に飛び込むと同時に、安心安全で快適な家庭を持っていて、仕事での癒しになっていました。
ビジョンクリエイターとしての私の頭に、コンフォートゾーンを表現する、オレンジ色主体の作品が浮かんできました。Iさんは、オレンジ色を見たら家庭を連想して、温かく安心した気持ちになるからです。
「わくわく」感を色彩で表現することに対する論文によると、日本人が一番わくわくを感じると選んだのが、赤色。2番目に、オレンジ。3番目に黄色でした。
実用日本語表現辞典によると、
「わくわく」とは、嬉しい・楽しいことが起きると期待して興奮し、心を躍らせ、心が落ち着かないさまを表現する言葉。
日本人一般のオレンジ色のイメージは、新しいことに挑戦するコンフォートゾーンを広げる活動。Iさんの個人的なオレンジ色のイメージは、コンフォートゾーン自体を感じる。
多くの人に会社の発展をイメージさせるオレンジ色は、新しく立ち上がった会社の応接スペースにぴったりの色でした。
飾ったあと、 「社長室があったかくなりました!」 「素敵な絵をありがとうございました(^-^) 社長室の空気が和らいで、入りやすくなりました(笑)」 と、言われると、Iさんが教えてくれました。
今現在では、支店を地方にもつ会社に成長しています。
著者の自己紹介
ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。
今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。
人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。
人生
の節目には様々なテーマが訪れます。
経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。
こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。
でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。