住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第64回 業務委託の能力は「プロの目」で見極める
確かに一人一人の特性によって、どれくらい信頼できるかは違いますね。とはいえ合理的に考えると、社員と業務委託の一番大きな違いは契約形態なんです。つまり社員は雇用契約で時間を買っていて、業務委託は業務委託契約で成果を買っている。
それはそうですね。そして日本ではまだ「雇用契約だから信頼できる」という考え方が一般的なんでしょうね。
指揮命令系統が発生してなくて、働く場所や時間が拘束されてなければ、それは「業務委託契約」ですから。
そういう意味でも、これからは「社員に払う給料」と「業務委託に払う報酬」は分けて考えた方がいいのかもしれませんね。社員の給料はオペレーションを回すための費用で、業務委託への報酬はどちらかというと投資の側面が強いというか。
そうそう。「3日で作ります」って仰ってましたけど、同じものを社員に「3日で作ってこい」って言ったらきっと大ブーイングですよ。下手したら病気になったり会社を辞めてしまうかもしれないくらいで。
そうなんですよね。しかもクオリティが伴ってないと仕事がもらえないから、そこについてもしっかり担保される。発注側からすると、納期が守られなかったりクオリティが低かったら次から発注しなければいいだけなので、すごく使い勝手がいいわけです。
そりゃそうですよ。とはいえ「パワポで資料を作る」ような仕事って、レベルを問わなければ誰でもできるわけです。だから外注費を抑えるために、「パワポが使えるだけ」の社員に任せちゃって、失敗したりする。
そうそう。その社員の人件費を考えたら結局は高くついてるんですよ。でもそこになかなか気付けない。
確かに、外注費にその金額を使うのは嫌がる経営者が多いですよね。でも、これだけ時代が変わっているんだから、古いタイプの経営者は考えをアップデートしていかないとマズイと思いますね。
それで言うと、やっぱり「外注を上手く使うこと」が大事ですよね。それも安い業務委託ではなく「高い人を短い時間で使って双方にメリットをもたらす」という感覚が必要な気がします。
仰るとおりだと思いますが、簡単に変われる経営者さんばかりじゃないでしょう。例えばSNSの運用にしても、サイトのキャッチコピーやサムネイルを作るにしても、毎回何万円~何十万円とかかるわけです。それを高いと思うか安いと思うかですよね。
本当にそうですよ。赤字社員を抱えている分をプロ人材に充てていけば、めちゃくちゃ成果が出ると思いますから。でも実際は赤字社員であっても雇用を選ぶ中小企業が多いんですよね。
ああ、能力のある業務委託に仕事を依頼した経験がなければ、確かに見分けるのも難しいかもしれない。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。