第267回 嫉妬と傲慢

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/嫉妬と傲慢

 

「オマエはいつまで『嫉妬と傲慢』を続けるんや?」

「わたしが『若手の頃』に、今の社長が『同じ部署の先輩』だったんですが、そんな風に言われたんですよね、、」

某大手、常務取締役のKさんとの雑談の際に、そんな話を伺いました。

Kさんは、

「その頃のわたしは、社内で『自分よりも評価が高い』同期や先輩、後輩たちに対して、、」

・学歴だけやんけ、、
・配属先がラッキーやったよな、、
・上司に恵まれているだけやろ、、

と思い込み、、

自分のことは棚に上げて、、

「アイツらなんて、大した仕事もできへんくせに、、」

「ウチの会社って、評価基準がしょーもないわな、、」

「なんて、いっつも周囲に不満を撒き散らしていたんですよ、、」

そんな時に社長に言われたのが、前述の言葉だったようで、

「嫉妬しているヒマがあるんなら、仕事しろや」

「仕事に集中できへんのやったら、努力が足りない自分の傲慢さを改めろよ」

と、後輩であるKさんに伝えてくださったのだそうです。

「めちゃくちゃ悔しかったですが、社長は当時から圧倒的に成果を上げていましたし、、」

「社内の皆から慕われて頼りにされていましたし、、」

「何より、わたしも憧れていましたから、何も言い返せなくて、、」

それからのKさんは、人が変わったと言われるくらい、ひたすら真面目に、真剣に、仕事の質を高めるための量を積み上げたのだとか。

社内だろうが、社外だろうが、若手だろうが、ベテランだろうが、

仕事で活躍している人を探し出しては、教えを乞うたそうです。

先日、そんなK常務が、若手研修での開講講話の際に

「皆さんには『思い描くキャリアや人生』があると思います」

「でも、今現在、その道が『見えづらい状況』だったりするのなら、、」

「しのごの言わず、自分のために『学ぶ機会』を作ってください」

「自分の思いを成し遂げることに『ひたすら集中』してみるのも、案外悪くないかもしれませんよ!」

軽やかに、楽しそうに、お話なさっていたのであります!

ワタクシも、嫉妬と傲慢を手放したいのであります。。

 

著者の他の記事を見る


 

高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

感想・著者への質問はこちらから