人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第119回 若い頃の苦労は「買ってでもすべき」という勘違い

藤原さんは若い頃にかなり厳しい環境を経験されたと仰っていましたよね。苦境は人を鍛えるとよく言われますけど、若い頃の苦労は買ってでもすべきだと思われますか?

ええ。自分がこれだと思えること、時間を忘れて集中できることってあるじゃないですか。でもそういうことの中にも壁や苦しい場面は必ず出てくる。そこに対して逃げずに向き合うという意味での苦労はやった方がいいと思いますね。

なるほどなぁ。ちなみに藤原さんは息子さんが3人いらっしゃいますよね。子育てのとき、食べ物の好き嫌いってどうされました? 体が本当に拒否しているものもあれば、食わず嫌いもある。栄養を考えたら食べた方がいいけど、無理やり食べさせるのもどうなのかと。

無理には食べさせなかったですね。伝えた上で自分で判断しなさいという感じで。一番上の娘が中学生の頃、七味を山ほどかけるくらい辛いもの好きで。さすがにやめた方がいいとは伝えましたけど、強制はしませんでした。見ていて心配になるほどでしたけど(笑)。

ただそこの境目が難しいんですよね。前回の思考領域の話にもつながりますけど、嫌だと思っていたことがスイッチ一つで得意になることもあるわけで。とはいえ「20代は何でもやれ」では少し乱暴な気もしますし。

よく言われるのが、音楽やスポーツで食べていける人は何万分の一で、勉強ならクラスのトップ3に入れば十分生きていける。だから取り返しがつかなくなる前に、基礎的な仕事の能力は上げておけと。これについてはどう思います?

興味を持ってやりたいことに一生懸命取り組んで、たとえ結果がついてこなくても、それ自体が人生の醍醐味ですもんね。ジェットコースターに乗って怖くて後悔したとしても、それもひっくるめてジェットコースターの体験ですし。

そうそう。私がそう思えるようになったのは親の影響かもしれません。両親とも大学を出て名の知れた会社でサラリーマンを全うした人たちなんですが、高校からほぼ勉強せず大学も受けなかった私をまったく否定しなかったんです。

そうなんです。自分で責任を取るなら好きにやれという感じの親だったので。私自身がかなり道を外れてきた人間ですけど、どこまで行っても取り返しがつかないなんてことはないだろうなと思えるのは、親のおかげかもしれませんね。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















