住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第102回 AIを育てる「問いの力」とは

でもそれを全員が選ぶようになったら、むしろ失敗の確率が上がるんじゃないですかね。結局、一番乗りした人が得をするという構図は変わらないんじゃないでしょうか。将棋のAI同士の対局なんか見てると、同じ性能なら最終的には先手が勝つって言われてますしね。

わかります。そもそもAIって、こちらが何らかのアクションをしなければ動きませんからね。つまり「課題をどう設定するか」がめちゃくちゃ大事になる。それでいうと最近は、「学習する組織」はやっぱり強いなと思うんです。

わかります。経営者って「人間を相手にしている」ことを忘れちゃいけないんですよね。でも安田さん、AIが常にそばにいる生活が当たり前になったら、その人間自体も変わっていくんじゃないですか? 「上司の役割」とか「マネージャーの仕事」も今まで通りじゃダメというか。

もちろん影響はあるでしょうね。指示を出して進捗を管理して……っていう従来のやり方は必要なくなっていく気がします。それよりも上司の仕事は「困ったらこの人に聞けばいい」って専門家に繋げたり、環境を整える役割にシフトしていくんじゃないかな。

そうそう。『課長 島耕作』みたいな上司像とは、まったく別物ですね(笑)。

それこそAIには難しい部分ですよね。「違和感を覚える」というような感覚は、やっぱり人間特有のものだと思います。例えば「なぜ人は髪にパーマをかけるのか」っていうのも、AIにはきっとよくわからないですよ(笑)。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。