“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第104回 海外こそ中小企業のブルーオーシャン

「中小企業こそ世界を狙え」という話がすごく反響ありまして。倉橋さんは「中小企業は海外進出したら可能性が広がる」とよく仰っていますよね。でも日本の中小企業にそんな底力があるんだろうかと。

ああ、過去にもそう仰ってましたよね。実際倉橋さんは、ご自身の地元である神戸にお店は出していませんし。ちなみにどういう理由なんでしたっけ。

そうそう。でもね、なんだかんだ東京は日本イチの激戦区ですよ。そこで勝つには相当の戦略がなければならない。だったら競争相手の少ないエリアを探した方がいいんです。高校野球で例えるなら、東京代表より例えば島根代表を狙った方が、甲子園に行ける可能性は高そうじゃないですか。

ええ。そうやってまずはライバルが少ない場所で勝って、実績を積んでから大市場に出ていく。それが基本的な戦略になると思います。そしてその「ライバルが少ない場所」は、日本国内である必要もないわけですよ。

まさにそういうことです(笑)。それに、海外なら大都市でも勝負しやすかったりするんです。例えば東京都とバンコクはどちらも人口1000万人ですが、勝率で言ったら絶対にバンコクの方が勝ちやすい。競争環境がぜんぜん違うので。

「外国は危ない」「騙される」って、ステレオタイプの人が多い気がします。でもそれはそう思い込んでるだけだと思いますよ。それに、例えば自分の会社じゃない別の会社の話として「北海道の郊外にある焼き鳥屋さんが次に出店すべきは札幌かバンコクか」と聞かれたら、意外と皆さん「そりゃバンコクでしょ!」って言うと思うんですね。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。