第364回「外国人の移住と日本語について」

この記事について

2011年に採用ビジネスやめた安田佳生と、2018年に採用ビジネスをやめた石塚毅による対談。なぜ二人は採用ビジネスにサヨナラしたのか。今後、採用ビジネスはどのように変化していくのか。採用を離れた人間だけが語れる、採用ビジネスの未来。

前回は 第363回「雇用と外注の使い分け」

 第364回「外国人の移住と日本語について」 


安田

「外国人をどうするのか」という選挙公約が増えてます。日本はどんどん人口が減っていくので、外国人がいないと回らない現場も出てきていますし。

石塚

都内のコンビニなんて外国人だらけですよ。

安田

都内の高級マンションを買っている人も半分は外国人みたいで。「日本人が家を買えなくなる」と言われています。

石塚

海外に比べると安いから。そりゃ売れますよ。

安田

海外から優秀な人材を集める政策に怒る人もいて。「もっと日本人にお金を使え」って。ホリエモンは「馬鹿な日本人に使うより国益に繋がる」と言ってますけど。どう思いますか?

石塚

日本に帰化するのか、あるいは定住を認めるのか。ここにちゃんと線を引かないといけない。日本政府は外国人に気を遣いすぎているような気がします。

安田

住むのはいいけど帰化するのはダメってことですか?

石塚

帰化するには日本語がほぼ完璧に喋れて、且つ、日本というものを最大限尊重し、敬い、文化も理解する、ということを面接でチェックする。OKが出ないと絶対に帰化させない。

安田

めちゃくちゃハードルが高いですね。

石塚

そこはハードルが高い。ただ日本語を覚えるのは難しいので、それを条件にしちゃうと優秀な外国人が来てくれない。だから定住に関しては英語の置き換えを可能にしたらどうかと思う。

安田

なるほど。

石塚

そうすると日本人も英語を喋れるようになって。

安田

中国語じゃダメ?

石塚

中国語じゃダメです。これから海外と色々連携していかなきゃいけない時、英語が喋れない国民が多い民族ってリスクじゃないですか。

安田

確かにそうですね。でも英語をOKにするだけで優秀な人が来てくれますかね。

石塚

日本の大学に優秀な外国人が来てくれない1番の理由は日本語ですよ。だから英語が喋れればOKにする。日本人も英語はある程度喋れるようにする。

安田

日本語は喋れなくてもいい?

石塚

いい。ただし定住するんだったら、日本の文化理解、そして日本を敬い忠誠を誓うって宣誓署名して。言葉のところだけは少し譲りますと。

安田

そこまでハードルを上げて来てくれますか。わざわざ日本に。

石塚

来ると思います。安全、衛生、食文化はやっぱり相当魅力なので。

安田

そんなに魅力ですかね。

石塚

例えば中国には言論の自由がないので。かなりの文化人層が日本に移住してます。ただ何が問題かっていうと彼らの中には中国語しか喋れない人がいる。中国人だけのソサイエティを作っちゃう。好き勝手やるじゃないですか。

安田

はい。よく見かけます。

石塚

あれはよろしくないんですよ。

安田

なるほど。

石塚

運転免許だって簡単に出しちゃうじゃないですか。

安田

そこまで外国人に気を遣うのは、日本に来ても昔のようには稼げないからですよね。

石塚

そう。稼げない。だけど緩くしすぎるのは良くない。

安田

厳しくしても来てくれますかね。

石塚

英語が通じるようになったら話が変わると思う。だって不動産所有も安いじゃないですか。物価が安くて、緑は多いし、自然も豊かで水も豊富。ちょっと夏は暑いけど英語が通じればこんないいとこないですよ。安全だし。

安田

そんなもんですかね。

石塚

英語で話しかけて、ちゃんと英語で返事が返ってくるようになったら、ものすごく来ると思います。

安田

そのためには日本の英語教育を変えないといけないでしょうね。

石塚

それは間違いない。日本の英語教育はやり方自体が間違ってるから。ローティーンくらいからもっと英会話漬けにしないと。大学受験とか普通の英語の授業じゃ全然足りないですよ。

安田

仮に日本人の大半が普通に英語を喋れるようになったらどうなりますか?

石塚

そこらへんの商店のおじさんが英語ペラペラになったら、日本社会は激変しますよ。世界でいちばん人が集まる国になるかもしれない。

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石塚毅
(いしづか たけし)
1970年生まれ、新潟県出身。前職のリクルート時代は2008年度の年間MVP受賞をはじめ表彰多数。キャリア21年。
のべ6,000社2万件以上の求人担当実績を持つ求人のプロフェッショナル。

安田佳生
(やすだ よしお)
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

 

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