「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第136回 チラシのプロが分析する「良いチラシ」の条件

今日は中辻さんにチラシデザインについてお聞きしようかなと。ズバリ、「良いチラシ」と「悪いチラシ」を見分ける簡単な方法ってあります?

そうだなぁ…。大前提として、「誰に・何を・どうしてほしいか」っていうのがパッと見てわかるチラシであることが重要だと思います。特にポスティングで使うチラシであれば、その3つが伝わらないチラシだと反響も取れませんから。

仰るとおりです。失敗例でよくあるのが、例えば新店オープンのチラシで「10月10日にオープンします」としか書いていないチラシ。もちろん「新しいお店がオープンする」ということは伝わりますけど、何を売っているかとかどうして欲しいのかっていうことが書かれていないのは、チラシとして失敗なんですよね。

そうですそうです。さらにそのラーメン屋さんがどんなラーメンが売りなのかとか何にこだわっているのかとか、そういった情報も合わせて伝える。そうすることで読み手の「お店に行きたい欲」が変わってきますから。

いえ、そこは表面と裏面で使い分けて書いた方がいいと思います。というのも私たちがチラシを作成する時の大前提として、表には必要最低限のことしか載せないようにするんです。画像とかキャッチコピーをドンっと入れてインパクト重視で作る。

はい。表面で興味を持ってくれた方は、チラシを裏返して見てくれるんですよ。だから先程のラーメン屋さんの話で言えば、裏面には自分たちのラーメンの魅力や自慢の接客、キッズスペースがあるとか女性歓迎とか、そういったアピールポイントを盛り込む。そういったことがチラシのセオリーだと思っていますね。

なるほど。時々、これでもかというほど文字がギューギューに詰まったチラシもありますよね。言いたいことがいっぱいあるんだろうな〜という熱意は伝わりますけど(笑)、なかなか全部読もうという気にはならないですよね。

わかります(笑)。そういうチラシって作り手の独り善がりなことが多い気がします。自分たちは自社製品にすごく自信を持っているから内容パンパンで書くんでしょうけど、その商品のことを全く知らない人からすれば「文字多いし、ごちゃごちゃしてよく分からへんチラシやな」ってポイッと捨てられてしまうんです。

わかります! それがプロの仕事なんだと思っています。文字の大小やフォントの選び方、配置、スペースの使い方…スキルを持っているプロだからこそできることなんでしょうね。これは素人がどれだけ真似しようと思っても、正直、プロのデザイナーさんには絶対敵わない部分だと思います。

ええ。しかもチラシって1回デザインしたら、そのデザインをちょっとずつブラッシュアップしながら使っていけばいいんですよ。つまりチラシの制作費用が大きくかかるのは初回だけなので、長期的に見てもお得やと思います(笑)。

ふむふむ。せっかくポスティングで集客するなら、プロのデザイナーが作ったチラシを使う方が、費用対効果は圧倒的に高いというわけか。「良いチラシ」を作りたい方は、ぜひ中辻さんにご相談されるといいのではないでしょうか!
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















