第94回 美容室はマルサに狙われやすい?

この対談について

「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。

第94回 美容室はマルサに狙われやすい?

安田

私、前々からちょっと気になっていたことがありまして。ズバリ、昔の美容室ってめちゃくちゃ儲かったんですか?


岩上

唐突ですね(笑)。どうしてそんなこと思われたんです?

安田

実はね、30年くらい前、知り合いのご両親がやられている美容室にマルサが入ったことがあって。


岩上

マルサ…あぁ、国税庁ですか。

安田

そうそう。3店舗を経営しているくらいで、そこまで大きな会社でもなかったのに、マルサに目をつけられるくらい儲かっていたんだろうかと。


岩上

だから冒頭の質問だったわけですね(笑)。まあ、美容室ってそもそも利益が出やすい商売ではあるんですよ。特に昔は人件費も安かったですし、残業代の支払いとか社会保険料なんていう概念も薄かったじゃないですか。

安田

あぁ確かに。見習い美容師さんなんてそもそものお給料は少ないし、その上残業代も出さないとなると、かなり人件費は抑えられそうですね。


岩上

そういうことです。ちなみに僕のところも、過去に2回ほど税務調査に入られたことがありますよ(笑)。

安田

え、岩上さんも?!


岩上

そうなんです。ある朝突然、自宅とお店と同時にピンポーンってきました(笑)。

安田

すごい…ドラマみたいだ…。それでいきなり家の中とかを調べられるわけですか。


岩上

そうなんですよ。それであちこち見回りながら、いろんなところをチェックしていくんです。

安田

へぇ、そうなんですね。というかそもそも、国税局はどういう基準で調査に入るお店を選んでいるんでしょうね。


岩上

どうなんでしょうねぇ。ウチの場合は、元々親が経営していたお店を僕が引き継いだ後に、急激に売上が伸びたことも、ちょっと不審に思われた要因の1つだったのかも(笑)。まあ今でこそPOSレジで売上がガラス張りになっているサロンがほとんどでしょうけど、昔は大半が現金商売でしたから。

安田

昔はレジすらない店も珍しくなかったですもんね。そうなるとちゃんと申告するかどうかなんて本人次第というところがあったわけで。


岩上

仰るとおりです。しかも美容室でレシートとか領収書をもらうことってあまりないじゃないですか。だからいくらでもごまかすことはできたのかなと。そういう意味でも美容室っていうのは「マルサに狙われやすい業種」といえるのかもしれない。

安田

なるほどなぁ。申告している所得は低いのになぜか高級車を乗り回しているオーナー、みたいなのが目をつけられると(笑)。


岩上

そういうことです(笑)。もっとも僕のお店は、先ほど言ったようにPOSレジで経費から売上からすべてガラス張りですし、カード決済もやっているので。さらに税理士さんにも入っていただいて、すべて透明化しています。

安田

素晴らしいですね。ちなみに岩上さんがマルサに入られた時って、結局どうなりました?


岩上

僕は正直に申告していましたから、何にも出ませんでしたよ(笑)。僕、経営が本当に下手くそで、極端に言ったら1億円の売上があったら1億円全て使っていたので。

安田

じゃあ税務署の人も手ぶらで帰るしかなかったわけですね(笑)。


岩上

そうそう(笑)。取っていくものが何もなくて驚いたと思いますよ(笑)。

安田

いや〜、美容室経営の裏側が知れる貴重なお話をありがとうございました!


対談している二人

岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表

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美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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