人間交換日記 42通目「未来は変えられない部分を持ちながらも、必ず切り開くことはできる」大野

人間交換日記

「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


42通目/大野からの返信
「未来は変えられない部分を持ちながらも、必ず切り開くことはできる」

論点が噛み合いませんね。(笑)
そもそも変えられない事柄があるのと、結果のすべて、あるいは未来のすべてを変えられないっていうのは全く違います。まして、職場を変えてはいけないとか、伴侶を変えてはいけないなんていう表層的な話ではありません。
人生にしてもビジネスにしても、当然のことながら既に出た結果は制御できない。しかし、結果に対しての態度は創造できる。それによって未来の創られ方は変わってくるわけです。
逆に言えば、すべての事象はあるものを試すもの。では、何が試されているのか?僕の観点では人格と創造する力が試されています。そして、未来は変えられない部分を持ちながらも、必ず切り開くことはできる。

前回41通目/安田「それこそ人間蔑視です」

大野さんへ
変えられないと認めることがそんなに酷いことですか。人間の能力の蔑視とまで言われるとは驚きですね。合わない職場に入ってしまう。合わない人と結婚してしまう。そんなことは普通に起こり得ることですよ。その時に職場や伴侶を変えちゃいけないってことですか。どんな職場でも、どんな相手とでも、自分が変わればやっていけると。それこそ人間蔑視ではないでしょうか。人間というのはよくできています。心が「嫌だ」と拒否するとき、そのアンテナは往往にして正しい。そもそも誰と結婚しても、どんな職場に入っても自分次第だと言うのなら、結婚も仕事もおみくじで決めればいいじゃないですか。

ー安田佳生より

 

前々回40通目/大野「それは、人間の能力の蔑視以外の何ものでもない」

安田さんへ

はっきりさせなければならないのは、未来はどこから未来で今はどこにあるのか?です。
そして、死ぬまで逃れられないものは何か?です。
職場を変える。伴侶を変える。しかし、それらを変えた所で決して逃れられないのが自分。
コーチ駆け出しの頃、日々ベストを尽くす、これが自分のモットーでした。数年前は日々ベストを尽くすことを楽しむ、と変わりました。しかし、何か本質との距離を感じていた。最近、日々ベストを尽くすことを楽しむ自分を創り上げる、と置いて完全に本質と寄り添えた感じを得ました。
そんな過程を生きて、それでも未来や結果を変えられないという人生観をすヽめるとすれば、それは人間の能力の蔑視以外の何ものでもない。

ー大野より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお)

1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
https://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

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