第76回 便利の先の。。。

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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。

住民票と印鑑証明書が必要になったので、
市役所に行きました。

証明書を発行してもらうために、
昼間の時間を使うのは、
なにやらもったいない気持ちになります。

窓口に行くと、
印鑑証明書は「印鑑登録カード」がないと
発行できないと言われます。
マイナンバーカードがあればできるでしょ。
と、ダメ元で食い下がってみたところ、
近くのコンビニを案内されました。

マイナンバーカードがあれば、
両方発行できるとのこと。
しかも、よる11時まで対応していて、
一枚あたりの発行手数料も50円安いのです。

「完全にコンビニに負けてるやん」
「仕事なくなっとるやん」
コンビニでストレスなく手にした書類を持ち、
行政サービスの対応に、
心のなかでアッカンべーをしながら帰りました。

よくよく考えてみると、
市役所で働いている人にとっては、
証明書類の発行なんてめんどくさい業務でしかなく、
全国に張り巡らされているコンビニに
移管するととても都合が良いことがわかります。
「印鑑登録カード」も持たずに来庁して、
何度も足を運びたくない一心で、
文句を言ってくる私のような
クレーマーに対応をしなくて良いからです。

少し時間が経つと、
行政のデジタル化、ネット化が進んでいるのが実感でき、
とても快適な気持ちになりました。
単純に便利になったからです。

世の中には、
デジタル化を極端に嫌う人がいますが、
デジタル化に抗う人の個々の事情はさておいて、
おそらく、デジタル化の流れは止められません。
だって、大多数の人にとって、便利なのですから。
デジタル化に反対するということは、
海流に逆らって全速力で泳ぐようなものです。
プカプカ浮かんだほうが良いのです。

正直に言うと、
本当にデジタル化、システム化が進むと、
半数くらいの人は
働かなくても良いのではないかと思えてきます。
それくらい世の中のデジタル化はすごいのです。

そうなると、仕事を奪われた人の出口は、
勉強でしょうか、趣味でしょうか、旅行でしょうか。
仕事の次の生きがいは、何になるのでしょうか。
その先を考えると、とてもワクワクしてきます。

 

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- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。
「自分が商売できないのに、人の商品が売れるはずがない。」と勝手に思い込んで、モロッコから美容オイルを商品化し販売しています。<https://aniajapan.com/>
売ったり買ったり、貸したり借りたり。所有者や利用者の「出口」と「入口」を繰り返して、商材を有効活用していく。そんな新規マーケットの創造をしていきたいと思っています。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

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