人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第50回 人生を成功させる秘訣は「複雑さを味わうこと」

以前藤原さんがメルマガか何かに「人生の大切なことは複雑さの中にある」と書かれていて、印象に残っているんです。それを読んだ時にふと、「味覚と似ているな」と感じたんですよね。

例えば高級なワインって、ただ甘いとか酸っぱいだけじゃなく、いろんな味が絡み合ってるじゃないですか。その複雑さこそが人に「美味しい」という感覚を抱かせるんじゃないでしょうか。で、人生にもそれに似た豊かさがあるんじゃないかと思いまして。

確かに確かに。一流のシェフはその複雑さを見抜くセンスを持っているんでしょう。「ここで少し苦味を加えるともっと美味しくなる」ということがわかるから、すごく複雑な味わいの料理を作ることができる。カレーを作っていて、絶妙なタイミングでコーヒーを入れるとか(笑)。

そうなんです。例えば仕事で成功した人とまったく同じ手順でやっても、全然うまくいかなかったりするじゃないですか。「人生の豊かさ」もそれと似ていて、成功者の人生を一生懸命真似ても意味がないと言うか。

その気持ちももちろんわかりますけどね。ただ、先ほども出たように、そもそも「幸せ」というもの自体が単純じゃない。有名になってお金がたくさん稼げるようになったら、一旦は幸せと感じるかもしれない。でもそれが何年も続いたら、それはただの日常になってしまって、幸せは感じられなくなってしまうかもしれない。

確かに確かに。単純化された幸せの定義に逃げずに、自分なりの幸せに向き合うと。でもそれって意外と些細なことだったりするんですよね。つまり「自分にとっての幸せ」に気づける人って、すごく繊細なんだと言えるかもしれない。

ああ、そうかもしれません。今の自分を作っている要素というと、履歴書に書くような「〇〇大学を出た」とか「部活でキャプテンをやった」とかが挙げられますけど、本当に影響を受けたことってもっと細かい部分でしょうしね。

誰かと話したほんの数分のできごととか、本の中のたった1行の文章とかね。やっぱり「神は細部に宿る」と言いますし、細部にこだわる人ほど、豊かさや成功に近づけるのかもしれませんね。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。