第55回 採用商材の常識を覆す鍵は「定着力」にあり

この対談について

人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。

第55回 採用商材の常識を覆す鍵は「定着力」にあり

安田

藤原さんには、私が企画している「99万円ショップ」向けに商品を作っていただいたんですよね。


藤原

ええ。「人材定着と活躍の教科書」という商品なんですが、ついに完成しましたね。

安田

そもそもこの99万円ショップって、「採用」「集客」「ブランディング」という3つの分野しか扱わないんです。「人材の定着」ってそのどれにも属さないようにも見えるかもしれないんですけど、実はれっきとした「採用商材」なんですよね。


藤原

そうなんです。直接的に採用のテクニックを提供するわけではないんですが、採用がうまくいくための根本的な部分を整えるものというか。ここが整っていないままテクニックだけで採用しても、結局はうまくいきませんから。

安田

同感です。商売でも同じことが言えて、新規のお客さんばかりに力を入れても、既存のお客さんのメリットがなければ長続きしませんからね。リピートもされなければ紹介も増えない、だから広告費だけが延々とかかってしまう。


藤原

その通りですね。採用の場合も、「いい会社に入ったな」と思ってもらえれば、紹介も増えますし、入社した人が定着して活躍してくれれば、そもそも頻繁に採用する必要がなくなるので。

安田

そうなんですよ。不思議なのは、なぜ皆こんなわかりきったことをやらないのか、ということで。


藤原

採用支援のサービスとなると、どうしても「採用手法」や「人材紹介」の部分が多いですよね。本当はもっと根っこの部分から整えていく必要があるのに。

安田

そうなんです。広告費を取るか成功報酬を取るか、どちらにせよ「商売」なんですよ。業界最大手の会社だって、採用を手伝いながら、同時に転職を勧めるCMをバンバン流しているわけですから(笑)。転職する人がいなくなってしまったら、その市場自体が縮小してしまうので、当然といえば当然なんですが……なぜそこにずっとお金を払い続けるのかなと。


藤原

確かに。ビジネスの観点だけで見れば、何度も転職してくれて、そのたびに自社サイトを使ってもらうほうが利益になりますからね。

安田

そうそう。実際、紙媒体しかなかった時代には、あの仕組みは本当に価値があったと思うんです。大学を卒業しても、教授の推薦でしか就職できないような時代でしたから、情報が集まっていることに大きな意味があった。


藤原

確かにそうでしたね。行きたくない会社でも「君はここに行くんだよ」なんて言われてしまえば、断れなかった(笑)。そういう時代に、採用したい会社と働きたい人が自由に出会える仕組みを作ったのはすごいことだと思います。

安田

いつ説明会があるか、何を提出すればいいのかもわからない時代だから、その頃はソニーみたいな有名企業ですら求人媒体に載せないと採用できなかった。そういう時代を変えたという意味では非常に大きな功績だと思いますが、当たり前に皆がスマホを持ってネットに常時接続している昨今では、そこまで求人媒体にこだわる必要はなくなっているわけで。


藤原

わかります。皆が同じプラットフォームを使わなければならない時代じゃないと思います。もっと自由に、自分に合った探し方をすればいい。

安田

そうなんですよ。逆に言えば、情報発信が上手な会社なら、広告費も紹介料もゼロで採用できちゃう時代で。


藤原

いい会社ほど「いい人材と直接出会える機会」が増えているということですよね。すごくいいことだなと思う一方で、採用=ゴールだと考えてしまうことには警笛を鳴らしたくて。実際に重要なのは、入社して働き始めた後なんです。そういう意味で、人材が定着して活躍できる環境づくりは絶対に欠かせない部分で。

安田

そうそう。だからこそ、本気で採用を考える会社さんは、ぜひとも「人材定着と活躍の教科書」を藤原さんに作ってもらうべきだなと思うんです。「採用力」をあらためて考えた時に、知名度や社会評価の高さももちろん大事ですけど、やっぱり「入った人がどれだけ満足して働いてるか」に尽きますから。


藤原

その繰り返しが人不足を解消する一番の近道なんですよね。金銭面だけじゃなく、仕事を通じて成長できたり、尊敬できる人に出会えたり、どれだけ自分の人生を豊かにできるか。その経済的・精神的な満足感が大事な要素だと思います。

安田

そうそう。とはいえ、「人材定着と活躍の教科書」を作ればブラック企業がホワイト企業に変わる、なんて話ではなくて(笑)。「いい会社にしよう」と頑張ってるのに、現場にうまく伝わっていなかったり、気持ちのずれがあったりする。そこを修正してあげるお手伝いですよね。


藤原

まさにそのイメージです。私が従業員満足度研究所を通じて関わっている会社さんも同じで。「よりよくしたい」という気持ちはあるけど、事業として利益も上げなきゃいけないというジレンマに苦労されている。

安田

「いい会社にしたいし、給料も上げていきたい。でもなかなか現場にその思いが伝わらない」という会社こそ、一度試してほしいですよね。なぜ伝わらないのかを紐解いて、「こうすればうまくいく」という全体の設計図を示してくれるサービスですから。


藤原

はい。経営者の考えと現場の感覚にあるギャップをほぐして、しっかり繋いでいくイメージで、お手伝いできたらと思います。

安田

しかも何千万円もかかるわけでなく、税込88万円ですから。土日に集中してやる場合はさらにお得な税込66万円になりますし。

藤原

そうなんです。土日は比較的私のスケジュールに余裕があるので、ダイナミックプライシング(変動料金制)を取り入れさせていただきました。ご興味ある方は、ぜひお問い合わせいただけると嬉しいです。

 

 


対談している二人

藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表

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1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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