人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第81回 なぜ人間は不得意なことを繰り返すのか?

今日は「生き物の得意不得意」についてお話してみたいんです。動物って基本的に自分の得意なことしかしないじゃないですか。キリンは高い枝の葉を食べるし、ライオンは狩りをする。それに比べて、人間はなぜか不得意なことを繰り返してる気がして。

ははぁ、なるほど。さらに言えば、頑張っても狩りが成功しないような個体は、自然と死んじゃうわけですもんね。結果として「狩りが得意な個体」が残ることになると。

まぁねぇ。でも現実的に考えても、もうそんなシンプルな世界じゃないじゃないですか。いい会社に入ったからといって死ぬまでハッピーというわけでもない。それにね、そういう親の感覚が子どもの可能性を狭めているとも思うんです。

確かに確かに。親が子どもだった頃とは世界はまったく変わっているわけで。働き方も職業もとんでもなく多様化していて、サラリーマン以外の道も無限にありますもんね。

そうなんですよ。例えばYouTubeで大好きな映画の解説ばかりしていても、それがちゃんと職業として成り立つ時代なんです。社会全体でせっかく増えた選択肢を、わざわざ狭めなくてもいいだろうにと。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。