【GlobalPicks/vol.101】2020年版:6つの重要なマーケティングトレンド〜次に何が来るのか?〜

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜
著者:小出 紘道



Smart Insightsというマーケティング系webサイトの記事を引っ張ってます。
今回の記事はこれ
What’s new? What’s next? 6 essential marketing trends for 2020
2020年版:6つの重要なマーケティングトレンド〜次に何が来るのか?〜
https://www.smartinsights.com/managing-digital-marketing/marketing-innovation/6-essential-marketing-trends-for-2020/
6つのトレンドが予測されていまして、リストは下記のとおりです。
Trend 1. Lifecycle marketing
Trend 2. Conversational marketing
Trend 3. Insights-driven marketing
Trend 4. Marketing technology
Trend 5. Consumer Privacy and KYC
Trend 6. Digital transformation and Marketing Transformation

先週は「Trend 2. Conversational marketing」を見たので、今週は「Trend 3. Insights-driven marketing」を見ていきます。

Trend 3. Insights-driven marketing(インサイト主導型マーケティング)

Businesses using this approach are trying to gain the benefits reported by  Mckinsey research that suggested that:
Intensive users of customer analytics are 23 times more likely to clearly outperform their competitors in terms of new customer acquisition than non-intensive users, and nine times more likely to surpass them in customer loyalty.


インサイト重視のアプローチをしている企業が収益をあげがちだ、 というマッキンゼーのリサーチがある。
顧客分析をintensive(徹底的)にやっている企業は、 new customer acquisition(新規顧客獲得)の観点で、 分析を熱心にやっていない競合に対して23倍もoutperfo rm(凌駕)する。また、同様にcustomer loyalty(顧客ロイヤルティ) の観点でも9倍もsurpassして(優れて)いる。

 

「いつか役に立つ英単語」がてんこ盛りだったので、 再度重要英単語だけでルー●柴的に上記をサマると、、、
「Customer Insight(消費者インサイト)をintensive( 徹底的)にanalyse(分析)すれば、 competitor(競合)をoutperform(凌駕) できますよ!」
ということです。

さて、「消費者インサイトの捉え方」といえば、 顧客の実際の声に耳を傾けながら表面化していない「 心の声を聞こう!」という、 王道マーケッターの定性分析アプローチが主導的でした。
ところが近年は「実際の消費者の声を聞かずとも、行動・ 購買データを分析すれば、 彼らの行動の核心に迫れるのではないか?」という、 データサイエンティストによる定量分析アプローチが「伸び盛り」 です。

ということで、下記のグラフです。

What are the most desired skills for your digital marketing hires in 2019-2020?
( 今年採用するデジタルマーケッターに最も求められるスキルは何? )

1位 Data analysis(41%)データ分析
2位 Marketing automation(38%)マーケティング自動化
3位 User experience design(36%)UXデザイン
4位 Video production and editing(31%)動画制作&編集
5位 Coding/development(29%) プログラミング/開発
6位 Content editing and writing(29%)コンテンツ制作&編集
7位 Graphic design(28%)グラフィックデザイン
8位 Program/project management(28%)プログラム/ プロジェクトマネジメント
9位 Social media listening(26%)ソーシャルメディア分析
10位 SEO/SEM(8%)
11位 Paid media/programmatic advertising(6%)メディア広告出稿

マーケッターを採用する企業側が「求めるスキル」 のランキングです。
ここから見えてくるのが
・SEOとかデジタル広告出稿のような、数年前まで「花形」 だった技術が「用無し」に転落していってる
・近年ずっと「KINGの座」にあるのは、 データサイエンティスト
・そんな中で、動画& コンテンツの制作者や編集者がデジタルマーケッターというネーム の下で次のKINGになるのではないか?
という感じですね。

既に世の中に埋もれている良質な「コンテンツ」と良質な「 データ」を掘り起こして編集した人・ 企業が勝つ時代ということでしょうね。

既に世の中に埋もれている「コンテンツ」 かつ未だデータサイエンティストが手がけていない「コンテンツ」 として、僕が勝手に注目している「コンテンツ分析」があります。
「卒業文集」などの「昔その人が何を言っていたか?」「 当時その世代はどんなことを言っていたか?」という「説明変数」 を使って、いまの時代もしくは少し先の未来を解析してみる、 という試みです。

「人の成長の因果モデル」もしくは「時代の潮流の予測モデル」 が出来そうな気が、25%くらいします。

でもきっと、子供が当時の潮流に流されて「 ふと書いてしまったコンテンツ」に、 さほどの未来説明力はないでしょうから、せいぜい「 幼少期に書くことによる、将来に及ぼす自己暗示力の説明モデル」 ができる気は、40%くらいします(笑)

 


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

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