【vol.168】コロナ後のNext Normal(ニューノーマル)~産業革命~

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き、McKinsey(マッキンゼー)が年初に寄稿した記事から、コロナ後のNext Normal(ニューノーマル)を考えたいと思います。

今週の記事はこれ

The next normal arrives: Trends that will define 2021—and beyond
(ニューノーマルがやって来る:2021年とそれ以降の世界を決定づけるトレンドとは?)

https://www.mckinsey.com/featured-insights/leadership/the-next-normal-arrives-trends-that-will-define-2021-and-beyond

2021年以降のニューノーマルを定義づけるいくつかのトレンドがリストアップされています。

先にリストを提示しておきます。

・The return of confidence unleashes a consumer rebound
・Leisure travel bounces back but business travel lags
・The crisis sparks a wave of innovation and launches a generation of entrepreneurs
・Digitally enabled productivity gains accelerate the Fourth Industrial Revolution
・Pandemic-induced changes in shopping behavior forever alter consumer businesses
・Supply chains rebalance and shift
・The future of work arrives ahead of schedule
・The biopharma revolution takes hold
・Portfolio restructuring accelerates
・Green, with a touch of brown, is the color of recovery
・Healthcare systems take stock—and make changes
・The hangovers begin as governments tackle rising debt
・Stakeholder capitalism comes of age

先週の続きを見ていきます。

・The crisis sparks a wave of innovation and launches a generation of entrepreneurs
(危機がイノベーションの波を引き起こし、起業家の時代が始まる)

コロナ危機によって、各種の新しいイノベーションを持った起業家の時代に突入した。
という意味合いですね。特に普通の内容なので次に行きます。

・Digitally enabled productivity gains accelerate the Fourth Industrial Revolution
(デジタル化による生産性向上は、第4次産業革命を加速させる)

October 2020 found that companies are three times likelier than they were before the crisis to conduct at least 80 percent of their customer interactions digitally.

2020年10月の調査によると、顧客とのやり取りの80%以上をデジタルで実施している企業の割合が3倍になっている

Fourth Industrial Revolutionとは「第4次産業革命」ですが、「いつか役に立つ英単語」としては、INDUSTRY 4.0(インダストリー4.0)の方を覚えたほうがいいかもしれません。

4つの産業革命の時系列としては

INDUSTRY 1.0 Mechanised Production (機械化)
INDUSTRY 2.0 Mass Production   (大量生産化)
INDUSTRY 3.0 Automation     (自動化)
INDUSTRY 4.0 Cyber-Physical System (サイバー化/デジタル化)

です。Covid-19によってサイバー化・デジタル化のINDUSTRY 4.0が加速したよ、ということですね。

ちなみに、INDUSTRY 5.0ってどうなるの?ということですが、現状では下の2つの「標語」が主流のようです
INDUSTRY 5.0 = Mass Customization (大量カスタマイズ化)
INDUSTRY 5.0 = Personalization (個人化)

いずれにしても、AI&Cyberの進化で、より個人のカスタマイズに焦点が移行するが、このカスタマイズが「大量に」「同時並行的に」実行可能な世界というイメージのようです。

なお、3.0と4.0の間があります。
INDUSTRY 3.5という段階がありまして、これが「グローバリゼーション」です。
INDUSTRY 3.5 = Globalization(グローバル化)です。

ということで、INDUSTRY 4.0を起点として、1.0~5.0までをさらっと紹介しました。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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