【vol.261】2023年のHRトレンド(メンタルヘルス)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週までは「2023年のソーシャルメディアのトレンド」をピックアップしましたが、今週からは人事・組織領域に話題を変えて「2023年のHRトレンド」を見ていきたいと思います。

記事はForbesから引っ張りました。

今週の記事はコレ
Top Ten HR Trends For The 2023 Workplace
2023の職場で見られる、HRのトレンドトップ10
(https://www.forbes.com/sites/jeannemeister/2023/01/10/top-ten-hr-trends-for-the-2023-workplace/?sh=6cdba04f5933)

トップ10のリストは下位の通りです。

1. Employee Well-Being Is A Human Imperative
2. Skills-Based Hiring Is On The Rise As Companies Recruit For Potential Rather Than Degrees
3. The Future Of Work Is Flexibility For All Employees
4. Hybrid Learning Will Force Companies To Re-Invent Their Brick-And-Mortar Corporate Academies
5. ESG Reporting Will Expand Beyond Compliance To Attract Talent
6. Human Skills Are The New Hard Skills For The Future Of Work
7. Hybrid Working Is Here to Stay and Success Starts With Defining It
8. The Future Of The Office Will Be To Bring The Off-Site Vibe On-Site
9. Humans And Bots Create A New Blended Workforce
10. HR Burnout Is A Crisis That Needs To Be Addressed

今週は「1.Employee Well-Being Is A Human Imperative」を読んでみます。

1. Employee Well-Being Is A Human Imperative
(従業員の幸福が人としての必須条件だ)

The recent Surgeon General report on Mental Health and Well-being reports 81% of workers say they will be looking for workplaces that support mental health in the future.

精神衛生と幸福に関する最近の報告書によると、労働者の81%が、将来的に精神衛生をサポートする職場を探すと回答している。

欧米の事例でも、多くの人が「メンタルヘルスを重視する企業」を転職先(就職先)に選ぶ傾向が強いようです。
本文では、デルタ航空が「メンタルヘルス重視」の経営に舵を切ったことが紹介されています。

Delta Air Lines is one example of how a company is pursuing a well-being people strategy that focuses on the whole person, not just the individual worker. Delta Air Lines CEO, Ed Bastian, started by creating a new position with the appointment of Dr. Henry Ting, as the first Chief Health and Well-being Officer.

デルタ航空は、労働者個人だけでなく「ヒト」に焦点を当てたウェルビーイング戦略を追求している企業の一例である。デルタ航空CEOは、専門の博士を初のチーフ・ヘルス・ウェルビーイング・オフィサーに任命し、新しいポジションを作ることから始めた。

Chief Health and Well-being Officer(CHWO)ですか。
そんな役職まで出てきたのですね。
CHRO(Chief Human Resource Officer)などが出てきた時に、Chief X Officerもここまで来たか、と思いましたがまだ止まることを知らない感じですねw

Chief X Officerの変わった例をちょっと調べて見ました。
時代を反映しているChief X Officerをピックアップしてみると、、、

Chief compliance officer (CCO) コンプライアンスのトップ
Chief knowledge officer (CKO) ナレッジマネジメントのトップ
Chief data officer (CDO) データマネジメントのトップ
Chief security officer (CSO) セキュリティのトップ
Chief sustainability officer (CSO) サステナビリティのトップ
Chief content office (CCO) コンテンツのトップ

こんな感じでした。

なんか、時代背景を盾に
Chief compliance officer (CCO)とか
Chief sustainability officer (CSO)とか
Chief Health and Well-being Officer(CHWO)とか
言われてしまうと、なんかもう「言い返せない」雰囲気満点ですね。

多分、こんな感じで一つの会社に10個くらいの「Chief X Officer」が誕生して、結果的に「誰でもChief」みたいなノリで、肩書き乱発される会社が増えてるんじゃないでしょうか(笑)

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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