第10回「診療のミライとは?~最新発明から自社ビジネスのヒントを探るべし!~」 

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 10  診療のミライとは?~最新発明から自社ビジネスのヒントを探るべし!~

コロナへの感染が心配で病院に行かなくなった読者の皆さん!
私もかれこれ3ヶ月は病院に行っていません。その一方で、持病がある親世代が心配な今日この頃。オンライン診療なら感染は気にならないけど、見過ごしがないか心配です。
でも、この発明があれば、そんな心配ともおさらばです。


国際公開第2019/175277号(出願人:CHRONOLIFE
System and method for processing multiple signals
複数の信号を処理するためのシステムおよび方法
【図面】


コロナの影響で、2020年4月に初診でもオンライン診療が可能になりました。暫定的な措置ですが、いずれ恒久的な制度になるものと思われます。
ただし、オンライン診療は、画面を通じての診療であるため、病状の見落としや誤診のリスクが相対的に高まります。

その問題を解決するのがこの発明。クロノライフ社(仏)が提供するベスト型のウエアラブルデバイスです。利用者の生体データをリアルタイムで取得し、スマホに通知します。取得するのは、心電図データ、呼吸、血圧、体温など、従来のウエアラブルデバイスが計測したものと大差ありませんが、この発明がすごいのは、データを組合せて病状を予測できること。
予測や分析データはクラウド上に保管され、医者や病院関係者による活用が可能です。データに基づく確度の高い予測と医者のオンライン診療といった組み合わせで、便利でありながらリスクの低い医療サービスを受けられます。

■未来コンパスが指すミライ

さて、このような最先端の発明をみると「我々みたいな中小企業には関係ないでしょ!」と思いがちです。どうすれば自社ビジネスに繋げられるでしょうか。

この商品、「ウエアラブル」と言うくらいですので、日常的に着用が求められ、センサーからの電磁波に晒されます。電磁波の人体への影響については諸説あり、事実はわかりませんが、見えないものに不安になるのが人間です。
たとえば、電磁波が多くなると色や見た目が変わるTシャツはビジネスの種になるかもしれません。これは、技術的な切り口というよりも、見えないものを可視化することで「安全・安心」を提供するという発想です。

自社の商品や技術はそのままに、ちょっと切り口を変えてみる。最先端の発明により生じたマーケットの変化に自社商品をフィットさせてみる。そんな方法でアナタだけの「小さなブルーオーシャン」が見つかるかもしれません。

 


 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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