「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。
第10回 「ハウオリ」誕生秘話 〜髪のことを気にしない暮らしのために

今日も前回の対談に引き続き、特許まで取得されている『ハウオリ』という美髪矯正技術についてお話を伺っていきたいと思います。前回、ハウオリとは「薬剤を使わずに頭皮に直接アプローチできる技術」だとお聞きしました。

くせ毛は毛根の向きが関係しているんですよね。先天的・遺伝的なくせ毛の場合、そもそもの毛根の向きが真っ直ぐではないので、ずっと「くせ毛」の状態が続いていく。つまり「生える前からくせ毛であることが決まっている」ということです。

そういうことです。あるいは髪を耳にかけるスタイルをずっとしていると、もみあげの毛根に「後ろに向かう癖」がついてしまうことがある。要は常に毛根が結んだ方向に引っ張られ続けることで、毛根自体の向きが変わっていくんです。

なるほどなぁ。ちなみに私の場合、カットしてもらった直後はいいんですけど、だんだん髪が伸びてくると、もみあげのあたりがモワッとハネてしまうんです。それも毛根の向きを考えたカットをすればマシになるということですか。

以前もお話しましたが、最近のトレンドは「SNSで見たこの髪型と同じにしたい」というお客様が多い。で、当然、美容師はそのリクエストに応えようとしますよね。するとお客様としても、「自分がなりたい髪型」にしてもらったから満足なわけです。

そうそう。それがかなり難しいんですよ。なぜかというと、お客様自身の「頭の形」や「毛の流れ」を見極めず、ある意味、無理やりセットしてその髪型を仕上げているからです。美容師の技術があればそれも可能ですけど、自宅で再現するのは厳しいでしょうね。

なるほどなぁ。自分の持ち味をうまく引き出してくれるから個性的で、かつ、オシャレでカッコいい。しかもそれがほとんど手間をかけることなく再現できる。…そんな夢みたいなことが起こるなんて、素晴らしいです!(笑)

ありがとうございます(笑)。ちょっと長くなってしまいましたが、これがハウオリを始めるよりずっと前から僕がやってきたことなんです。

骨格や毛流が変わらない限り、それらが活きるヘアスタイルってそれほどバリエーションがあるわけではないんですよね。つまり、自ずと挑戦できるスタイルが決まってきてしまう。でもそもそも髪質の悩みがなくなれば、もっと幅広いスタイルを実現できるよなと。

ああ、なるほど。「その人自身の素材の良さを引き出す」という段階から「素材そのものをさらに改善しよう」となったわけですね。それでは次回はそのあたりの詳しいお話も含め、ついに「ハウオリの開発秘話」へと迫っていきたいと思います!
対談している二人
岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表
美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。