第106回 ハウオリは、新規集客のためのツールにあらず。

この対談について

「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。

第106回 ハウオリは、新規集客のためのツールにあらず。

安田

今やほとんどの美容室がホットペッパーで広告を出していると思うんです。でも、その中には「利益が出てもそれが全部広告費に消えてしまう」というサロンもある気がして。


岩上

ああ、あると思いますね。集客のために割引クーポンを出すんだけど、結局「安さ」にしか魅力を感じないお客さんは定着しない。だからまた広告を出さなきゃいけないっていうパターンは本当によく聞きますよ。

安田

やっぱりそうですか。それでも美容師さんたちは、広告を出し続けるしかないって思っちゃうもんなんですか?


岩上

うーん…まあ、「売上アップさせるには新規顧客を増やさないと」という思い込みはあるでしょうね。あ、それで言うとちょうどタイムリーな話がありました。

安田

おお、ぜひ教えてください。


岩上

先日、僕のところに40代のフリーランスの美容師さんが相談に来たんですよ。今いるサロンに加えて、ウチでも面貸しをすることで2拠点で活動したいって。さらに「ハウオリの勉強もさせてほしい」とも言ってくれて。

安田

いいですね〜。ハウオリの知名度が着々と広まってきていますね!


岩上

ええ、ありがたいことです。それで僕からは「ハウオリは既存のお客様に対して、追加で提供できる技術メニューなんですよ」ということをお伝えしたんです。既存顧客にとって、新しい消費動機になる技術なんだよ、と。

安田

なるほど。ハウオリを体験することで顧客満足度が上がり、結果的に客単価がアップするって、いつも岩上さん仰っていますもんね。


岩上

そうそう。だから今のサロンに通ってくれているお客様が、ハウオリを体験するために『マハロコ』にも来てくだされば、ホットペッパーで新規集客をしなくても売上アップすると思いますよ、って伝えました。でも…後日、彼女から届いたメールを見て驚いちゃったんですよ。

安田

おっと、どうしました?


岩上

どうやったらハウオリを「新規顧客」にアピールできるかを、一生懸命考えてくれていたんです(笑)。

安田

ありゃりゃ…。「集客=新規の取り込み」としか考えられなくなっていたわけですね。


岩上

そうなんですよ。ハウオリって、お客様1人ひとりの髪のお悩みをしっかりヒアリングして提供するからこそ、お客様の満足度も高くなる。つまり、新規顧客を呼び込むための技術ではないんですよ、って説明していたんですけどね。

安田

そうか。美容師さんとお客さんとの間にちゃんと信頼関係がないと成立しないってことが、そもそも理解いただけてなかったと。


岩上

そうなんでしょうね。それくらい「新規顧客を集めなきゃ」という思考になってしまっているんだと思います。新技術にしろ新商品にしろ「これで新規をもっと呼び込むぞ」と考えてしまう。

安田

ふ〜む、やっぱり既存顧客のリピート率が低いから、そう思っちゃうんですかね?


岩上

それもあると思いますが、「単価アップ」に対する恐怖もあるんだと思いますね。そんなことをしたら既存客が離れていってしまうと思っている。

安田

今のメニューにハウオリをプラスできるのがすごいところなのに…


岩上

そうなんですけど、それを言い出す勇気がなかなか出ないんでしょう。単価を上げられないから客数を増やすしかないわけで、それが「ホットペッパー依存」の状態を作っていってしまうと。

安田

なるほどなぁ。でもそんな働き方だと、売上を確保するために、美容師さんはどんどん自分の時間がなくなっていきませんか。


岩上

仰るとおりです。利益の話だけじゃなく、そういう意味でもジリ貧なんですよ。どこかで限界が来てしまう。だから僕としては「お客様の支払額は増えるけれど、その分満足度もしっかり上げられる」という価値観を、もっと美容業界に根付かせたいと思っているんです。

安田

なるほどなぁ。というかそういう働き方や仕組みって、美容学校とか教育サロンとかで教えてくれないんですか?


岩上

教えている所はほぼないでしょうね。美容の教育現場ってちょっと不思議なところで、「マーケティング」なんて言葉を出すだけで「なんか怪しい…」って顔をする人も多いんです(笑)。

安田

えっ? だって商売なんだからマーケティングして当然じゃないですか。


岩上

そうなんですけどね。どこか職人気質というか、古い側面があって。でも考えてみれば、最初に「カット」という技術に値段をつけた人がいたわけじゃないですか。

安田

確かに確かに。技術に対して値段がつけられた時点で、商売がスタートしていますよね。


岩上

そうそう。ハウオリだって、元々世の中になかった技術に、僕が価値と値段をつけた。さらにそのハウオリを流通させるために「チケット制度」という仕組みも作ったんです。

安田

ハウオリという技術を提供するために、岩上さんが何年もかけて見つけ出した「型」があるわけですもんね。それを素直に実践すればいいだけなのに…


岩上

そうなんですよ。販売方法、仕事のやり方、カウンセリング、アプローチ方法…すべて完コピできる仕組みを作っているので、変にひねって自分流にアレンジしてもらわなくても大丈夫なんです。

安田

ハウオリは既存顧客の満足度と単価をアップできる技術だから、新規顧客の集客ツールとして使わなくても大丈夫だよ、ということですね。ハウオリを導入したい美容師さんは、まずはしっかり岩上さんの教えを「完コピ」してやってみてください!


対談している二人

岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表

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美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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