第23回 美容室は「表舞台」を輝かせるための「楽屋」

この対談について

「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。

第23回 美容室は「表舞台」を輝かせるための「楽屋」

安田

マハロコでは「年間40万円も使うお客さんが100人以上もいる」とお聞きしました。私からすると、美容室でそこまでお金を使うのが信じられなくて(笑)。


岩上

そう思う方も大勢いらっしゃると思います(笑)。ただ僕ら美容師がお客様に何を提供しているかというと、根本は「その方の価値を上げること」なんですよね。つまり、美容院に支払うお金は、「自分の価値を上げるための投資」だとも言える。

安田

ははぁ、なるほど。確かに身だしなみって仕事の評価なんかにも直接関わってきますもんね。


岩上

そうそう。例えば営業職の方が、初めての訪問先に「ボサボサな髪型で行くか」「さっぱりした状態で行くか」で、相手に与える印象は全然違う。結果、受注する金額に大きな差が出てくるかもしれません。それこそ、年40万円以上の差が。

安田

確かにそうですね。やはりなんだかんだ言っても第一印象は大事ですよ。そうか、そう考えれば年40万円払う価値はあるのかもしれない。


岩上

そうそう。それに仕事に限らず、人生どこでどんな出会いがあるかはわからないわけで。

安田

ああ、確かに仰るとおりですね。自分の見え方がよくなって、そのおかげで人生がハッピーで生きやすくなるなら、月4万円弱くらい安いもんだという気がしてきました(笑)。


岩上

笑。ちなみに僕はマハロコという場所がお客様の「楽屋」だと捉えているんです。「店の外(お仕事やプライベートの時間)=表舞台」だとしたら、そこで輝くために身支度を整える部屋とでも言いますか。

安田

あぁ、すごくわかりやすい例えですね。岩上さんたち美容師さんは、表舞台を陰で支える役割を担っていると。


岩上

そうですそうです。単にカットするだけのときもあれば、ヘッドスパなどのリラクゼーションメニューをすることもあるし、パーマやカラーをすることもある。いろんなことをやるんですけど、それら全て「その方の表舞台を輝かせるお手伝い」だという。

安田

ははぁ、まるで専属スタイリストのようですね! すごく心強いです。ちなみに年間40万円使われる方って、どれくらいの頻度で来店されるんですか?


岩上

男性の方だと月2回くらいですかね。ちなみに必ず3週間に1回いらっしゃる上得意のお客様がいらっしゃるんですが、その方は年間トータル120万円くらいお使いになっています。

安田

120万円! 月平均10万円…。うーん、でもぶっちゃけた話、3週間に1回も来店されても、そんなに手を加えるようなところはないような気もするんですが…(笑)。


岩上

確かにカットだけだったら仰るとおりなんです。ただ定期的にいらっしゃるお客様の多くが、美髪矯正『ハウオリ』をやりながら、リラクゼーションメニューやトリートメントメニューも組み合わせられることが多いんですね。

安田

そうか、髪質改善が目的で来るお客さんも多いんですね。


岩上

そうなんです。ハウオリが1回9900円なんですが、そこにプラスメニューが含まれて、1回の施術料金がだいたい2万5000円くらいになるわけです。

安田

なるほどなぁ。そうやって説明いただくと、特に高いという感じでもないんですね。「専属スタイリスト」としての信頼感があるから、お客さん側の納得感もあるでしょうし。


岩上

そう思っていただけていると嬉しいですね(笑)。としても、上得意のお客様に対しては優先的に予約を入れていただけるようにしていますし、新しい商品やサービスの情報もいち早くお伝えするようにしています。

安田

VIPとしてのステータスを存分に感じてもらおうというわけですね(笑)。


対談している二人

岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表

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美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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