第60回 美容院における自社サイトの重要性

この対談について

「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。

第60回 美容院における自社サイトの重要性

安田

岩上さんは、ご自身のサロン『マハロコ』のサイトもお持ちですし、先日は『ハウオリ』のサイトもリニューアルされましたよね。でも世の美容室ってそもそも自社サイトがなかったり、あっても「え、これだけ?」と感じる簡素なページしか持っていなかったりします。あれってどうしてなんでしょう?


岩上

どうしてなんでしょうね(笑)。集客がしたければ「ホットペッパービューティー」に掲載するのが手っ取り早いので、わざわざお金をかけて凝った自社サイトを作る必要がないと思っているんじゃないでしょうか。

安田

確かに飲食店でも、「食べログ」には情報が載っているけどお店のサイトはないってパターンも多いですもんね。美容室もそれと同じ理屈というわけですか。


岩上

そうだと思います。あとは最近だと、Google検索とかInstagramのハッシュタグ検索で直接お店を探して予約してくださるパターンも増えていて。そうなるとますますサイト…いわゆる「ホームページ」を見る人はほとんどいないと思われているのかもしれません。

安田

なるほどなぁ。でも私は、どこかいいお店がないかと探す時に、必ずそのお店のWebサイトを確認するようにしているんですよ。だって、どんな人がどういう想いやこだわりを持ってお店をやっているかを知りたいじゃないですか。そこをきちんと伝えるには、サイトが非常に有効で重要な気がするんですよね。


岩上

仰るとおりだと思います。でも正直な話、僕自身も自社サイトをそこまで活用できているかというとそうでもない(笑)。やっぱり、サイトって1度作ったら終わりじゃなくて、ある程度コンスタントに更新していった方がいいじゃないですか。

安田

そうですね。何年も前の情報のまま放置されたサイトだとお客さんの心象も良くないでしょうし。写真の店長はすごく若くてイケてるのに、実際にお店に行ったら全然違った…なんてこともあるかもしれない(笑)。


岩上

ああ、なるほど(笑)。でも実際5年も経てば、見た目だけじゃなくお店のコンセプトだって変わることもあるでしょうしね。今回改めてハウオリのサイトをリニューアルしながら、サイトというのは「来店してくださるお客様」と「施術を提供する我々」とのミスマッチを防ぐ効果もあるんだなと感じましたね。

安田

まさにそうですよね。お客さん側にとっても、事前に「自分はこのお店のターゲットになり得るのか」とある程度判断できますから。ターゲットを絞り込む意味でも、サイトを持って内容を作り込むことが重要だと思います。


岩上

あとは、自社サイトなら独自のデザインや構成で作れるじゃないですか。ホットペッパービューティーは雛形が決まっていて、デザインや構成は変えられない。結果、どの美容室のページも「ホットペッパー美容室」のように見えてしまうんです(笑)。

安田

ははぁ…決められたテンプレートに情報を流し込んでいくだけですもんね。デザインや構成で差別化できないと。


岩上

そうそう。だから「ホットペッパー美容室の◯◯店」みたいに見えてしまう(笑)。一方、InstagramのようなSNSだとプラットフォームの特性上、「コンテンツ紹介」になってしまうんですよ。

安田

ああ、なるほどなるほど。トータルな世界観を表現できるものではないと。ホットペッパー同様、UI自体をオリジナルで作れるわけでもないし。


岩上

そうそう。そういう意味でも、「集客もできる」「コンテンツも紹介できる」「世界観の表現もできる」というのが自社サイトなんだということに気づけました。

安田

素晴らしいですね。ちなみに今回リニューアルしたハウオリのサイトでは「ハウオリ認定サロン」の一覧も見ることができます。今のところ、写真と住所と電話番号といった最低限の情報しか掲載されていませんが、将来的には、ここから各認定サロンのオリジナルページにも飛べるようにするんでしたっけ?


岩上

ええ、絶賛検討中です。せっかく「ハウオリ」という技術を入口に認定サロンのことを知っていただけたのだから、そこから純粋に「この美容室に通ってみたい」「この人に切ってもらいたい」と思っていただけるようなページをご提供できたらいいかなと。

安田

いいですね。要はそれが加盟店さんにとっての「自社サイト」になるわけですから。自分のサイトを独立して作るよりも、「ハウオリサイト」から紐づいてオリジナルページが出てくるほうが、きっと各加盟店にとってもプラスになると思います。


岩上

まだ金額などの詳細は未定ですが、ご興味があるサロンオーナーさんはぜひお問い合わせいただければ嬉しいです!


対談している二人

岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表

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美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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