お医者さんは、なやんでる。 第7回 「病院だって儲けたい」

第7回「病院だって儲けたい」

お医者さん
お医者さん
「医者は高給取り」だとか、「病院は儲かってる」だとか、世の中のイメージと現実は違うんだよな。儲かってない医者もいれば、儲かってない病院だってたくさんある。ウチのように…
お医者さん
お医者さん
世の中の医療費削減の圧力もあるし、すべて保険診療に頼るわけにはいかない。とはいえ、何をやればいいのか…
今回のコロナショックの様な事態が起こると、一つの事業しかやっていないことが大きなリスクなのだとよくわかりますよね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうなんだよ。コロナが怖くて患者が来なくなってしまって、売上がみるみる下がっている…
お医者さん
お医者さん
って、君は一体誰だ。
ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしています。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……じゃあ私が何をすればいいか教えてくれよ。
そうですね。病院のオーナーが別の事業を始める場合、老人保健施設や健診センターを選ぶケースが多いです。比較的近い業界で、これまでの知見もある程度活かせるからでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、確かにそういう話は聞いたことがある。やっぱりそういう方向がいいんだろうか。
いえ、これからはもっと広い視野を持つことが大事だと思います。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
広い視野? 例えばどういうこと?
先生のところは整形外科ですよね。それであれば、スポーツジムはいかがでしょうか。月会費制で収益も安定しますし、病院が運営するジムは信頼性が高いので集客もしやすい。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど…ジムか。でも、スタッフを集めるのも大変だろう?
確かにそうなんですが、でも、先生の病院のリソースを兼用することも可能なんです。わかりやすいのが、理学療法士です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど! 彼らにジムで働いてもらうって手もあるのか。
そうなんです。患者さんが減ったぶん、そういったフレキシブルな働き方も実現しやすいでしょう。最近はリモートでのレッスンなども盛んに行われていますし、対面がメインの病院よりも柔軟性・拡張性が高いという利点もあります。さらに重要なポイントが…
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
何だね?
シナジーです。つまり、相乗効果ですね。ジムの会員が病院の患者になったり、病院の患者がジムの会員になったり、といったことが期待できる。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
確かに! 互いによい効果を与え合うことができるんだな。
そうです。そう考えるとワクワクしてきません?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうだね。保険診療ということだと厚労省のガイドラインだとかに縛られてしまうんだけど、全く別のビジネスなら関係ないものな。
そうなんです。事業拡大というのは本来そうやってワクワクしながらやるべきなんです。そのワクワク感に、お客様もスタッフも引き寄せられるんです。
絹川
絹川

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

感想・著者への質問はこちらから