電子処方箋はオンライン診察でも使える?〜お医者さんは、なやんでる。 第127回〜

第127回 「電子処方箋はオンライン診察でも使える?」

お医者さん
お医者さん
ふうむ、以前から話題になっていた「電子処方箋」が、いよいよ2023年から導入か。医療の世界もどんどん便利になっていくなあ。そういえばこれ、オンライン診察でも使えるんだろうか。
使えますよ!ただ、いくつか注意すべき点がありますけど。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? ああ、君は確か、ドクターアバターの絹川さん。
ご無沙汰しております、先生。近くまで来たので寄ってみました。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、よく来てくれた。絹川さんのアドバイスに従ってオンライン診察を取り入れて早半年。けっこう評判になってて、新規の患者さんも増えてるんだよ。
おお、それは何よりです!なんだかんだコロナも続いてますし、引き続きニーズはあるでしょうね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうそう。仕事もそうだけど、一度リモートを知っちゃうとなかなか離れられないよね。そういう意味じゃ、コロナが収束しても「オンライン診察でお願いします」って患者さんが出てきそうだ。
全然いると思いますよ。今後はどこの病院でもオンライン診察が当たり前になるはずです。先程先生が仰っていた電子処方箋も始まりますしね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうだそうだ。オンライン診察でも電子処方箋は使えるって言ってたね。どんな流れになるの?
そうですね。今までの流れでいうと、①オンライン診療→②患者さんご希望の調剤薬局にクリニックから処方箋をFAX→③処方箋原本をクリニックから郵送→④患者さんが調剤薬局に薬を取りに行く、というものでしたよね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
うん、そうだね。まあ、仕方がないとはいえちょっと面倒な工程ではあった。
そうですよね。電子処方箋を導入した場合は、①オンライン診療→②処方内容の電子ファイルを電子処方箋管理サービスに送信→③本人が調剤薬局に薬を取りに行く、という流れになります。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
おお、かなりスッキリするね。これは医者にとっても患者さんにとっても嬉しいシステムだな。
そうですよね。かなり便利になると思います。ただし、注意点もいくつかありまして。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
あ、なんかそんなことも言ってたね。どんな注意点があるの?
前提として、このシステムは電子処方箋対応の薬局でないと使えません。患者さんが選んだ薬局が未対応だった場合は、従来のやり方で行う必要があります。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、まあ、そうなるか。
また、クリニック側の電子カルテも電子処方箋対応のものにバージョンアップする必要があります。この費用については基本的に補助金が出ますが、多少の手間はかかりますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど、でもまあ、そりゃそうだよね。でも、先々のことを考えると対応しておくべきだよなあ。
まあ、年明けからいきなり義務化されるわけではありませんから、状況を見ながら導入するかどうかを決めてもよいと思いますよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほどね。うん、また一つ勉強になった!ありがとう!

 

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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