オフラインPCでもウイルス感染!?その対策〜お医者さんは、なやんでる。 第160回 〜

第160回 「オフラインPCでもウイルス感染!?その対策」

お医者さん
お医者さん
ありゃ、また固まっちゃった。最近このPC調子悪いんだよなぁ。
お医者さん
お医者さん
まあ、このPCはインターネットには繋げていないし、ウイルスの心配はないから大丈夫か。単に古くなったってことなんだろう。
ああ、先生。その考え方はマズいと思いますよ。ネットに繋がってなくてもウイルス感染はありえます。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ええ!? だって、ウイルスってネットから侵入するものなんじゃないの? ……って、あなた一体どなたです?
初めまして。ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふうん、ドクタアバター。聞き慣れない言葉だけど、なんだかいろいろ知ってそうだね。
もともとは電カルの導入が本業なんですけど、先生と話をするのが好きで、気づいたらいろんなことを相談いただくようになりまして。最近はセキュリティ関係の相談もすごく多いんですよね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうだそうだ、その話だよ。ネットに繋がなくてもウイルスに感染するって?
そうなんです。ときに先生、このPCはオフラインとのことですが、ネットにつなげているPCもありますよね?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? ああ、もちろん。でもそっちに重要なデータは入れないようにしてるから。
それはすごくいいことです。でも先生、オフラインのPCからデータを取り出してオンラインのPCに移す、みたいなことはありませんか? メール添付でファイルを送らなきゃいけないときとか。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、それは当然あるさ。でもそういう場合も、データはUSBメモリで移動しているからね。つまりオフラインのPCがオンラインになることはないというわけさ。
そこです、先生。オフラインPCがウイルス感染するケースで最も典型的なのが、USBメモリ経由のものです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ええ!? どういうこと?
オンラインPCに挿さっているときに、すでにそのUSBメモリ内にウイルスが入り込んでいるってことです。それをオフラインPCに挿してしまうと、いくらPC自体がネットに繋がっていなくても、ウイルスに感染してしまう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そんな……。で、でも、このオンラインのPCにだってウイルスソフトは入っているよ?
なるほど。でもそのウイルスソフト、ライセンスの更新はされていますか?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
うっ……そ、それは。だって、何度も何度も通知が来て面倒だったから……
ダメです、先生。ウイルス自体も日進月歩で進化してますから、更新は絶対にしなきゃだめです。もしそれが手間の場合は、サブスクで入れるクラウド型のウイルスソフトを導入するのも手です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふぅむ、なるほど。それならサービス提供会社側が勝手に更新してくれると。
仰るとおりです。常に最新のパターンファイルで利用できるので安心です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうなんだね。しかし……USBメモリも安心して使えないとは。
最近ではウイルスソフト付きのUSBメモリも発売されていますよ。取り急ぎはそれを使うのも手ですね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へぇ、それはすごい。……でもそうか、すでにこのPCはウイルスに感染してるのかもしれない。そういう場合はどうすればいいの?
おかしいなと思うPCがあったら、とにかくウイルスソフトでチェックすることですね。それがオンラインPCだった場合は、LANを抜いて隔離した上で行うことが重要です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふんふん。でもそれでウイルスが検出されちゃったらどうするの?
ウイルスソフトで駆除できる場合も多いですが、不安であれば専門業者に相談することをおすすめします。電カルの業者にも一報入れておくと安心だと思いますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ははぁ、なるほど。……とはいえ今日の話を聞いていろいろ不安になってしまったな。ちょっと本格的に相談したいんだけど、受けてもらえる?
もちろんです!クリニックに合ったセキュリティプランをご提案しますよ!
絹川
絹川

 

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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