「お医者さんこそ、ワーケーションすべき」〜お医者さんは、なやんでる。 第45回 〜

第45回 「お医者さんこそ、ワーケーションすべき」

お医者さん
お医者さん
知り合いの病院はどこも売上減少に苦しんでいる。その点、うちはリピート患者が多いおかげもあって、業績は悪くない。まあ、そのぶん毎日忙しいんだけど。
お医者さん
お医者さん
本当は休暇でもとってのんびり旅行にでも行きたいけど、患者さんを残していくわけにもいかないしなあ。
業界全体が下降傾向にある中、売上が減っていないというのはすごいですね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
減っていないだけで別に増収してるわけじゃないけどね。ともあれ、こういった状況下ではそれで充分じゃないかと言われそうだけど。……って、あなたどなたです?
初めまして、ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしています。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふうん、ってことはいろんな病院を知ってるわけだ。やっぱりどこも経営は厳しいの?
印象としては仰るとおりですね。苦戦している病院が多いと思います。国が進める医療費削減の流れに、新型コロナウイルスの影響も加わってしまってますから。
絹川
絹川
ただ、この機会に一気に改革を進め、売上を伸ばしている病院もあります。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうなの? 一体どんな方法で売上を伸ばしているんだろう。
やり方は様々ですが、よく聞くようになったのはリモート診察の導入ですね。ワーケーションって聞いたことありますか?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、「ワーク」と「バケーション」を兼ねた働き方、みたいなやつだよね。旅行好きだから羨ましいなあと思うけど、私らには縁のない話だね。
いや、そんなことないんです。むしろ私、先生にはリモート診察を活用したワーケーションがぴったりなんじゃないかと思っていて。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
いやいや、無理だよ(笑)。病院は動かせないんだし、ただでさえうちはリピート患者がメインなんだからさ。
いえ、リモート診察に向いているのはリピート患者さんの方ですよ。新規患者さんをいきなりPC画面越しで診察する方が難しいでしょう? すでに信頼関係ができていて、身体の状態もよくわかっている患者さんだからこそ、リモート診察が可能になるんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……なるほど、そう言われてみればそうかもしれない。薬をもらいに来るだけの患者さんも多いしね。でも、高齢の方も多いし、全員をリモートでっていうのはやっぱり難しいかな。
もちろんそうでしょうね。対面じゃなきゃ嫌!っていう方も当然いらっしゃいますし。そこでおすすめなのが、2拠点体制です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
2拠点体制?
ええ、こちらの病院の他に、もう1つ拠点を持つのです。それで、月の半分をここ、残りの半分を向こうの拠点で診察するわけです。患者さんにはあらかじめ、どちらの拠点にいるかを広報しておく。対面の診察を希望の方はこの期間に来てくださいね〜とお伝えするわけです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
う〜ん、まあ、言っていることはわかるけど、あんまりうまくいくイメージが持てないなあ。
もちろん試行錯誤は必要でしょう。でも、これまでのやり方に固執しているより、ずっといいと思いますよ。オンラインに関するノウハウも貯まるし、今風のやり方が話題になって新規患者も増えるかもしれない。何より、先生自身のQOLが上がる気がしませんか?
絹川
絹川
先程は2拠点体制という言い方をしましたが、リモート診察に関してはネット環境さえあればどこでも可能です。毎月違うところに旅行して、場合によってはその宿の部屋から診察を行うことだってできる。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
おお! そんなの夢みたいだ。
重要なのは、「医者とはこういうもの」という固定概念に囚われすぎないことです。もっと自由で、もっと自分らしい働き方を追求していい時代なんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど……つまりリモート診察もワーケーションも、目的ではなく手段だということだね。
仰るとおりです!
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほどなあ。前向きに検討したくなってきたよ。絹川さん、ちょっと相談に乗ってくれない?
もちろん喜んで!
絹川
絹川

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医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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