この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。
本日のことわざ
「満つれば欠ける」
本日のことわざ【満つれば欠ける】物事は絶頂期を迎えると下り坂を迎えるというたとえ。栄枯盛衰ってことだね。
この世の道理は「月の満ち欠け」とおんなじ☆
あ~平家物語を思い出すな。
紀元前239年に完成した中国の「呂氏春秋」に既にみられる表現!
そんな古くから言われているんだね。
時代が変わっても、変わらん法則のひとつ☆
そういえば、さっき聞いた話にも当てはまるなあ。
ほう
圧倒的ナンバーワンに長く君臨、高成長×高収益率を続けていると、大企業病というのになりやすいらしい。大企業じゃなくても、同じ環境におかれた企業はほぼそうなってしまうそう。
どんな病状?
たとえば、評価制度の弊害。評価につながりやすいので、つい「結果がでやすいもの」を選択して行動する。新しいことに挑戦して失敗するリスクを回避できるからね。収益のあがっている安定した会社からすると、余計なコストをかけてチャレンジする必要性が今あるの?ということになるからさ。
そらそーだ。今ある仕事をきっちりこなすのが最優先。だって十分食っていけてるからな!
「前例主義」「ことなかれ主義」「閉鎖的」「新しいものに後ろ向き」・・・
色々あるな、病状。
自主性のない社員が残って、変革を求める向上心のある社員が離職するということも。
満月になったからこそ、こういう風に少しずつ欠けていくのか。
ほんとにさ~創業者たちが苦労を重ねて、やっとの思いでやり遂げても、、、
満月、つまり頂点を極めたらあとは下り坂が待っている。
切ないけど、それが世の常。
そう、さっき言ってた大企業病の状況って、ほんとその通りだなって思うよ。誰が悪いって訳でもない。やっぱりそうなっていくのは自然なこと。
満ちた後に欠けるのは避けられないので、それをどうリカバリーして衰退を緩やかにそして回復へと繋げ、次の満月にもっていくのかが経営者の腕の見せ所だね!
YES
わたし実は2009年に創業した翌年に発行された「ビジョナリーカンパニー③ 衰退の五段階 ジェームス・C・コリンズ著」という本を買いました。衰退の芽は早期に発見したほうがいいかなって。
創業二年目に買って読んだのかwww
買ってはみたのだけど、、、これから!って時に縁起でもないから満月を迎えたら読もうかなと。
まだ読んでないのかwww
まだ満月を迎えていないので・・・
そういえば【満つれば欠ける】をよくわかっている人が粋なしかけを残してるぞ。
しかけ?
同じような意味でさ【完成したものは崩壊がはじまる】ってことで、、、
なんだ??
日光東照宮の陽明門、実は柱が一本わざと逆さまに取り付けてある。
え~ホントに!!
永遠に「未完成」にした訳だ。陽明門の他にも逆さの柱二本ほどあるそうだよ。
へ~そんな発想すごいな。やっぱりこのことわざの意味、昔から多くの人に理解されていたんだね。
それが【普遍的な道理】だとわかっているから、ほかにも色々な「しかけ」をしているだろうね、きっと。
そうか~それで260年も続いたんだね、徳川幕府は。
著者について
黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/
数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。