第41回 わび和さび -社長峠のことわざ

この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。

本日のことわざ
「ペンは剣よりも強し

 

タカコ

昨日、資格の講習に行ったのよ。まあ毎度、防災設備関係だから男性ばかりでさ、300名の受講者のうち、女性2~3人。トイレが空いてて良いww

ほひほひ

あら

タカコ

講師の先生方も全て男性。講義の中で、気をつかって前置きしてから話すことが何度かあって。

ほひほひ

ふーん。どんなこと?

タカコ

「今はこういうご時世なので、場合によっては問題になってしまうかもしれないのですが・・」と。

ほひほひ

フンフン

タカコ

前置きした上でぶっちゃけ実情を話すと特に女性がね・・みたいな。アパレルとかファッション関係のテナントは、どうしても消火器具やスプリンクラーのヘッドなんかを、デコレーションして隠したがるところが多いと。それをされてしまうと、火災が発生してもスプリンクラーからの放水がきちんとされなくなってしまうので、、、

ほひほひ

それを指摘して是正するよう指導するのが、今回の受講生たちのお仕事だもんな。

タカコ

指摘しても「うるさいジジイ」という感覚で、なかなか従ってもらえないケースが。それが女性に多いとのことで。

ほひほひ

あらま

タカコ

私も経験あるから、確かにわからなくもないかなと。

ほひほひ

ほう

タカコ

講師の先生曰く「皆さんもご経験あるでしょうからわかりますよね・・でもちゃんと指摘して是正させてくださいね」という事で。

ほひほひ

そうね、必要だからついてる設備だもんね☆

タカコ

これさ、受講生がほぼ男性だから今回の様な話し方にしたのかなと。より共感してもらい易くなりそうだもんね、男性陣には。

ほひほひ

そうだね~。

タカコ

ただこれ場所によっては、前置きしてから話をしたとしても騒ぐ人でてきそう。

ほひほひ

女性が多いところだったら「女性は~」の枕詞はキケンだな。

タカコ

そこで本日のことわざ【剣はペンよりも強し】

ほひほひ

おっと、ここでか。

タカコ

「言葉の力は武力よりも強い力を持つ」まあ、イギリスのリットンが書いた元々の意味はちょっと違うのだけど。

ほひほひ

福沢諭吉が言った上記の意味が、日本では一般的だね☆

タカコ

言葉の力って、本当にすごいよね!昔より今の時代の方が、ますますその力は大きくなっていると思う。

ほひほひ

講師の先生の話から、急に飛躍したな!

タカコ

いやいや、あのですね言いたかったのは、、、

ほひほひ

言いたかったのは?

タカコ

【ハラスメント】という言葉の力

ほひほひ

ほう

タカコ

それこそ昭和の時代に当たり前だったことでも、今ではとんでもない問題になったりする。上司に「バカかお前は」だとか「まだ結婚しないの?」だとか言われたりするのも普通によくあることだったんだよね、ほんの少し前までは。

ほひほひ

そうね

タカコ

それらが急に「問題」として顕在化したのは、【パワハラ】【セクハラ】という言葉ができたからなんじゃないかって。まあ、もともと「良くはないこと」として認識はあっても、注意したからってそうそう無くなることでもない。でも、これらの言葉ができた事で、同じような意味合いの事象をひとつの言葉でくくることによって誰にでもわかり易い共通認識しやすい形となった。

ほひほひ

規則を作って守らせようとするより、手っ取り早い造語マジック

タカコ

だからさ、そういう意味でも【ペンは剣よりも強し】だなあって。

ほひほひ

言葉は強いぞ☆

タカコ

ハラスメントという言葉が、色々定着したよね。モラハラ、マタハラ・・・さっきの講師の先生の発言、場合によってはジェンダーハラスメントって言われちゃうのかも。

ほひほひ

あ~

タカコ

年配の先生だったから、ほんと悪気はなくても昔の感覚でしゃべってしまう事を懸念していたのだと思う。だから、さっきみたいな事例は前置きしてから話をしていたのだなあと。

ほひほひ

なるほどね。

タカコ

では結論!何か世の中に浸透させたいことがあったら、、、

ほひほひ

言葉の力をお借りしよう☆

タカコ

今回の言葉の力は〈造語編その1〉でした!

ほひほひ

え、これそのうち続編やるってことかww

 

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著者について

 

黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/

数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。

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