この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。
本日のことわざ
「老いては子に従え」
これって有名なことわざだけどさ、元々は仏教や儒教の「三従」が由来だそうで。
三従?
女性が守るべきものとして、子供の頃は親に従い、結婚したら夫に従い、年老いて夫が亡くなったら子に従え、、というものだそうだ。
ほう
年老いたら、子供や若いひとに任せた方がよい、、という意味で広く理解されてるけど、本来の意味は女性に対する教えだったそうだよ。。
へー
こういう教えがベースあったから日本の女性は、「一歩下がって控え目に」が美徳とされてきたのかぁ、、と。
仏教や儒教の教えが根本にあったからと?
そう!だから歌舞伎や能、土俵に立つことができないなど日本独特の文化において女人禁制が多いんだなって思ってたら、、
たら?
16、17世紀頃のイギリスでのシェイクスピアの舞台や、ヨーロッパのオペラも女人禁制だったそうで。
日本だけではなかったと。
それが今の時代はもう、かなり変わってきたよね。日本は先進国の中では遅いけど、でももう「三従」という時代じゃない。
いまの女子つよいww
【老いては子に従え】今はほとんどが男女関係なく「年老いたら若い人に任せて従うのが良い」みたいな意味で使われているよね。
そうだね
「最近の若いモンは!」みたいに、若い奴けしからんと言われる事っていつの時代もあったじゃん。以前「新人類」とか呼ばれていた世代も、いつの間にかもうね、、、「最近の若者はわからん・・」みたいな年齢になってる。
延々の繰り返し☆
そうやって新しい文化とか価値観が生まれてくるのかもね。
次の時代がつくられていくという訳だ☆
育児をしていた30年くらい前、いまでは考えられないような事、まだ結構言われたよ。しかも見ず知らずのおば様達から。紙おむつを使うのは怠慢、母親が働くなんてとんでもない!私たちはダンナの稼ぎでちゃんとやりくりしてきた、、みたいなww
自分たちがやってきたことからすると、どーも許せないのかもね。
自分たちはお姑さんには絶対服従だったのに、いざ姑の立場に立った今は、逆に嫁さんに気をつかっている・・という私の親世代のひと多いよ。
これもある意味三従ww
時代はすすんでいくものだけど、ほんっと今は大きな転換期だからね!過渡期だからこその現象。
この現象、あらゆるところでみられてますね☆
そう、働く男性陣も過渡期ならではの経験をしてる!
フフ
「上司には絶対服従だったのに、、、なんなんだ今の逆転現象!」と嘆いてる40代50代多い。入社してからひたすら上司に気をつかってきたのに、いざ管理職の立場になった今、最近の新卒はどうなのよ、、って。
逆に気を使わないと。ハラスメントというキーワードもあるしww
上長が部下に気をつかう時代になってきたよね。自分たちの時代は「上司に誘われたら答えはYES」が当たり前だったのに、、って嘆いてる。平気で断る若手が多いから、たまに付き合ってくれると喜んでる!お金出してご機嫌とって、、、切ない。
就業時間外になんでわざわざ上司に付き合わされなきゃいけないの?みたいな感覚だからね。言われてみれば、そりゃそうなんだよな。
終身雇用という考え方がなくなってきたのも大きいよね。転職がダメという時代ではなくなったしね。
そうね
50代くらいの人たちはね、よく言うのよ。社員旅行でもカラオケはまず若手から歌ってしかも上司の十八番は絶対歌わないとか、、そういう暗黙のルールでやってきてそれでも楽しかったんだって!社員旅行。いまは、、、社員旅行の宴会でもそいういう気をつかう若手は少なくなって、、、むしろ社員旅行すら行かないという選択肢。
社員旅行自体なくした会社も増えてるよね。
時代だねえ~。切ないなあ、、昭和平成を頑張ってきたサラリーマンのおっちゃん達。一生懸命上司の言う事聞いて会社のために頑張ってきて、、そして今、自分たち世代とはだいぶ異なった価値観の部下と仕事をしている。とても気をつかって・・
歌でもつくれば?【三従世代エレジー(哀愁歌)】♪
まあさ!それもこれも経験としては面白いよね。逆を考えればさ、上下どっちの世代にも「きをつかう」世代って、なかなか希少ですよ。
三従を経験できた男性世代☆
「老いては子に従え」せっかくだから楽しまなきゃだ!若い世代がつくる新しい時代をね。
著者について
黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/
数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。