第49回 寝ている間、魂はどこに行くのか

この対談について

健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。

第49回 寝ている間、魂はどこに行くのか

安田
久保さんの健康人生塾では「食べたモノで体ができている。だからこそ“何を食べるか”が大事だ」と仰っていますが、「睡眠」についてはどうなんだろうと思いまして。睡眠は睡眠で食べ物と同じくらい大事な気がするんですが。

久保
仰る通り睡眠は大事ですよね。人間はある程度しっかり睡眠時間をとらなくてはいけないと思っています。
安田
そうですよねぇ。でも世の中には「たまに数時間しか寝なくても大丈夫」っていう人もいたりして。

久保
あぁ、いわゆる「ショートスリーパー」と呼ばれる方ですよね。実は私、ショートスリーパーの先生のところで勉強したことがありまして。そこで教わったんですが、人間って訓練すれば1日3時間くらいの睡眠で大丈夫になるらしいです。
安田
へぇ! 訓練でなんとかなるもんなんですか?

久保
そうみたいです。…もっとも、私はできるようにはならなかったんですけれど(笑)。
安田
笑。ちなみに3時間睡眠で健康には問題ないんでしょうか?

久保
うーん、それがなかなか難しいところで。睡眠時間が極端に短い状態が50年100年と続くことが寿命にどう影響するのか、それはまだ誰にもわからないんですよね。ちゃんと実験したことがないので。
安田
ふーむ。実は私の知り合いの中にも、「毎日3〜4時間しか寝てないけど全然元気!」って言い張る人たちがいるんです。でもね、そういう人の半分はこっそり昼間に寝ているんですよ(笑)。

久保
あはは、そうですか(笑)。
安田
ただ残りの半分は、本当に1日3〜4時間しか寝ていないし、昼寝もしていない。そういう人を見ていて「きっと長生きはできないだろう」と密かに予想していたんですが、40代を過ぎて50代になっても皆さん元気いっぱいなんですよ(笑)。

久保
笑。そう考えると、睡眠時間の長さと寿命には直接的な関係はないのかな、とも思えてきますね。
安田
そうですよね。というか、そもそも我々は睡眠というものをあまり理解できていないんじゃないか、とも思うんです。寝ている間、私たちの体ではどういうことが起きているんでしたっけ?

久保
睡眠中は成長ホルモンが出ることで、肉体が自動的に修復されていきます。要は細胞の新陳代謝が起きているんですね。それにより病気や傷を治したり、疲れを回復させたりすることができると言われています。
安田
なるほど。体もそうですけど、脳を休ませるためにも必要ですよね?

久保
仰る通りです。寝ている間、脳の中では記憶を整理している。だから起きた時は頭の中がすっきりした状態になっているというわけです。つまり睡眠は、体にとっても心にとっても必要不可欠なものなんですね。
安田
そうですよね。一般的には、7〜8時間くらい眠るのがいいと言われています。つまり1日の3分の1、いや、睡眠は毎日とるわけだから、人生の3分の1は寝ている計算になる。とすると、そこには何か重大な意味があるんじゃないのかな、と私は思うわけです。

久保
同感です。そもそも不要なことなのであれば、人生の3分の1もの時間をそれに費やすわけがないですから。そういう意味では、体の修復以外にも大事なことをやっているんじゃ? と勘ぐってしまいます(笑)。
安田
そうそう、そういう話が大好きで(笑)。かくいう私は「肉体と魂は別」だと思っているんです。私たちは、肉体の中に魂が入っていることで初めて「人間」になれる。で、眠っている間は、魂はどこか別の場所にいっているんじゃないかと思っていて。

久保
へぇ! 興味深い話です。じゃあ、眠っている間、魂はどこに行っているんです?
安田
それはわからない(笑)。あるいは、記憶に残らないようになっているのかもしれませんね。とりあえず「あちら側」とでも呼んでおきましょうか(笑)。

久保
なるほど(笑)。私もそういう話が好きなんですが、逆の説もありますよね。実は起きている時間こそが夢で、眠ることで現実世界に戻っているんだっていう。
安田
ははぁ、おもしろい(笑)。そうなってくるともう何も信じられなくなってきますね。というか、歳をとると昔のように深く眠ることができなくなってきません?

久保
確かにそうですね。若い頃のように「夜はぐっすり眠れて、朝はスッキリ回復!」なんてことが難しくなってくる(笑)。
安田
それってひょっとすると、睡眠中に魂が「あちら側」にうまく行けていない状態なんじゃないですかね?

久保
ああ、魂が通信障害を起こしているような。
安田
そうそう。たぶん死を迎えれば肉体と魂はスパッと切り離されるので「あちら側」にもヒョイっといけると思うんですけどね。まあこればっかりは死んでみないとわからないんですけど(笑)。

久保
確かに(笑)。若い頃はすんなりと「あちら側」と行き来ができていたからこそ、朝起きたらスッキリしていた、と。
安田
ええ。おそらく寝ている間に「肉体=ハード面」の修復だけではなく、「精神=ソフト面」もいろいろ修復されているんじゃないかなと。

久保
何かをダウンロードしているのかもしれないですね。私、脳ってアンテナとか受信機のようなものだと捉えているんです。「何か」を受け取って処理しているだけ、というか。
安田
私もそう思います! だから「何か」を発している本体のようなものが、どこか別のところにあるのかもしれない。特に「ソフト面の修復」は、自分の脳の中では行われていないと思うんですよ。

久保
ははぁ、なるほど。となると安田さんの仰る「本体」が、もしかすると「魂」なのかもしれないですね。
安田
ああ、そうかもしれないですね。で、寝ている間に「本体=魂」と「受信機=脳」が通信しながらソフトのダウンロードや修復をしているのかも。

久保
いやぁ、面白いですね。それにしても、安田さんはそういうことをどうやってお勉強されたんですか? ずいぶん宗教的な考え方だなとも思うんですが。
安田
よく宗教家の方にも聞かれるんですが、全く何も勉強していないです。自分の想像だけで語っているだけで(笑)。先ほども言っていた「肉体と魂は別だ」というのも、いろいろと考えた結果、それが一番理にかなっている考え方だよな、と思っただけでして。

久保
へぇ、そうでしたか。私も引き続き「睡眠と魂の関係」についてなんらかの結論を出せるように、勉強を続けていきたいですね。

対談している二人

久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家

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仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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