第58回 「痒み」の原因は、体内に溜まっている「毒素」

この対談について

健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。

第58回 「痒み」の原因は、体内に溜まっている「毒素」

安田
私は皮膚が弱いのか、ちょっと掻くだけで肌が荒れてしまうんですよ。で、皮膚科に行くたびに「掻いちゃダメですよ」って言われるんですけど、痒みを我慢するなんて無理じゃないですか(笑)。

久保
わかりますけど、そこはできるだけ我慢した方がいいと思いますよ(笑)。引っ掻いてしまうと皮膚が削れてしまって、元の状態に戻るのにけっこうな時間がかかったりするので。
安田
それはわかっているんですけどね。ただ納得いかないのが、痒いところを掻くと気持ちいいじゃないですか。それがカラダに悪いことなら、なぜ神様は「掻くと気持ちよく感じる」ように人間を作ったのか、と。

久保
確かに(笑)。そこの謎はまだ解明されていないようですが、そもそも「痒み」って、皮膚にしか起こらないのが不思議じゃないですか? 「胃が痒い」とか「心臓が痒い」なんて言ったことないですもん(笑)。
安田
言われてみればそうですね。外気に触れている部分しか痒いと感じたことがないかも。

久保
ということはつまり「痒み」というのは「皮膚に特化した感覚」なんですよね。一般的に言われているのは「皮膚のバリア機能のバランスが崩れた時」に痒みを感じるようになっていると。
安田
ははぁ、なるほど。そういえば「掻きたくなったら氷をあてるといい」と言われたこともありました。「冷たい」とか「熱い」って命に直結する反応だから、脳内ではそちらが優先されて、結果的に「痒い」という感覚はなくなるんだそうです。

久保
なるほど。実際「痒み」って命にかかわるほどの緊急性はないことが多いですもんね。例えるなら「ここでバランスが崩れていますよ」とアナウンスしてくれているようなイメージですかね。
安田
ははぁ〜なるほど。

久保
だから変な話、「痒み」を感じた時に本来やるべきことは「掻くこと」ではない。だってそれで気持ちよくなって満足してしまったら、火事の時に非常ベルを消してしまうようなものですよ。そうではなくて、火を消すことが大事なわけで。
安田
そうか、火元を探して消火をする、すなわち「なぜ痒みが起きているのか」を突き止めて解決する必要があると。

久保
そういうことです。乾燥なのか、虫に刺されて毒が入ったのか、痒みの原因を探るのが先決なのに、わりと皆さん、ボリボリっと掻くだけで終わらせてしまいますよね(笑)。
安田
心当たり、大いにあります(笑)。でも虫刺されくらいであれば数日で治りますけど、慢性的な痒みもあるじゃないですか。カラダの内側から出てくるような痒み、というか…。

久保
いわゆるアトピー性皮膚炎ですね。最近は大人の方もアトピーの症状に悩まされている方、多いんですよ。
安田
そう言えば、昔はアトピーは子どもだけしかならなかったって聞いたことがあります。本当なんですか?

久保
そうですね。赤ちゃんの頃って、免疫機能ができあがっていなくて皮膚が弱いので、有害物質にうまく対処できないんです。でも免疫機能が整ってくれば、有害なものを駆除したり体外に出したりできるようになっていく。その過程でアトピーもおさまるケースが多いと言いますね。
安田
なるほど。免疫機能に原因があるわけですね。でもそうなると、大人がアトピーになるのはちょっと奇妙な気がします。

久保
そうなんです。諸説ありますが、小さい頃から食品添加物がたっぷり入った食べ物ばかり食べていると、大人になって突然アトピーを発症する場合があるそうで。
安田
へぇ。つまり「体内にカラダに悪いものが溜まっていますよ」というサインとしてアトピーが出ると。

久保
そうとも言えますね。そもそも皮膚は、体内の毒を外に出す機能をもった「排泄器官」でもあるわけです。だけど体内の毒が多すぎて皮膚の機能が追いつかなくなると、痒くなる。つまり体内の毒が全て出きらない限り、ずっと痒みは続くんですよ。
安田
そうか、皮膚を掻いていても体内の毒が出てくるわけじゃないですもんね(笑)。ちゃんと痒みの「原因」を解消しないといけないわけか。

久保
仰るとおりです。むしろ掻きすぎることで、皮膚に傷がつく。そうすると今度は「痛み」にもつながってしまいますから。
安田
悪循環ですね。というかふと思ったんですが、私、皮膚科に行っても「どうやったら痒くならないか」を教えてもらったことってない気がします。いつも痒み止めとか掻いてできた傷を治す薬しかもらっていないなと。

久保
もちろん薬で痒みを止める事が悪いとは思いませんけどね。ただ症状が深刻な場合は、中途半端に薬で痒みを抑え込むのではなく、いったん薬を止めるのも1つの手だと思いますよ。
安田
ああ、なるほど。あえて何もしないことで、体内の毒を全て出し切るということですね。

久保
そうですそうです。以前リーキーガットのお話をしましたけど、実はアトピーもリーキーガットによる腸内環境の悪さが影響していると考えられているんです。腸内環境が乱れていると、有害物質が体内に取り込まれやすくなりますから。
安田
ほぅ、そういうことか。じゃあ腸の乱れを整えるためにはどうしたらいいんでしょうか?

久保
食品添加物が入っている食べ物を減らすとか、あとはファスティングもオススメですよ。
安田
まずは毒素を摂取しないようにして、その間に腸内環境を整えるわけか。そうするとリーキーガットも閉じていくんですね。

久保
仰るとおりです。体内に毒素が入り込む「入り口」をちゃんと塞ぐ事ができれば、あとは、カラダに残っている毒素を全て出しきれば、自ずとアトピーも改善していくと私は考えています。
安田
なるほどなぁ。毒素を排出している間は痒みとの戦いになりそうですが(笑)、ちょっと試してみたいと思います。

 


対談している二人

久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家

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仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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