第18回 毎日同じものを食べ続けると、アレルギーになる?

この対談について

健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。

第18回 毎日同じものを食べ続けると、アレルギーになる?

安田
実は私、先日アレルギー検査を受けてきました。

久保
おぉ、そうなんですね! 何か反応は出ましたか?
安田
いや、それが何もなく(笑)。自分としてはアレルギーっぽい気もしていたんですけどねぇ。

久保
なくて良かったじゃないですか(笑)。
安田
まぁそうですね(笑)。ちなみにこの年齢で特に問題がなかったということは、私はもう死ぬまでアレルギーになる心配はないってことですかね。

久保
実はそうとも言えないんですよ。
安田
え? そうなんですか?!

久保
一般的に、病院でやってくれるのは「即時型アレルギー検査」といって、「IgE抗体」を調べる検査なんです。これは、食べてすぐに蕁麻疹が出たり、アナフィラキシーショックを引き起こしたりする食品がないか調べる検査です。
安田
要は、命に関わるような食品を特定するわけですね。

久保
仰る通りです。で、この「即時型」の他に、「IgG抗体」を調べる「遅延型」のアレルギー検査もあるんです。
安田
へぇ、初めて聞きました。

久保
そうですよね。あまりメジャーな検査ではないのかもしれませんが、実はこの「遅延型」がちょっと厄介でして…。というのも、「即時型」と違って特定の食品を食べてもすぐに反応が出るわけじゃないんですよ。
安田
「遅延型」というくらいだから、遅れて反応がやってくるわけですか?

久保
そうですそうです。だいたい数時間〜数日後に、体がダルくなったりお腹の調子が悪くなったりするんです。で、それがダラダラと続く。
安田
じゃあ、即時型の検査で引っかかってないからと安心してパクパク食べていたら、実は遅延型のアレルギーだったという可能性もあるわけですか?

久保
そうなりますね。でも皆さん結構、気づかずに食べ続けていますよ。食べてすぐに反応するわけではないので、原因がわかりづらいんですよ。
安田
即時型アレルギーって、アナフィラキシーショックのように命の危険がありますよね。遅延型も同じですか?

久保
いえ、遅延型アレルギーは毒性が弱いんです。なのですぐに死んでしまうことはありません。
安田
あぁ、そうなんですね。ちょっと安心しました(笑)。

久保
ただ、食生活も変えた、運動もしている、サプリメントも飲んでいる、それなのになんとなく体の不調が続いている…そういう方は、意外と「遅延型アレルギー」が原因かもしれないですよ。
安田
それ、まさしく私ですね。老化だと思ってましたけど(笑)。

久保
笑。遅延型アレルギーがあるかもしれないので、一度調べてみるといいかもしれませんね。
安田
遅延型のアレルギー検査って、どれくらいの品目を調べるんですか?

久保
いろいろあるんですが、私がオススメしているのは卵、小麦、大豆など、約120種類の食品を調べる検査ですね。
安田
大豆も遅延型アレルギーに当てはまることがあるんですか? 日本人には、大豆抜きってかなり難しいですよ。

久保
そうですよね。大豆は健康に良いと思っている方が多いから、皆さん、一生懸命に食べますよね。豆乳を飲んだり、肉の代わりに大豆ミートを食べたり。
安田
味噌汁や醤油にも入っていますし。それを食生活から全部排除するのは大変すぎますよ。

久保
ええ、その通りだと思います。ただ現実として、検査の結果で大豆に反応が出る方は、大豆がアレルギー対象だということになります。
安田
じゃあどうすればいいんでしょうか。もし私が遅延型のアレルギー検査で大豆に反応が出たら、毎日何を食べて生きていけばいいのか…。

久保
実はその「毎日食べる」ということが、アレルギーを引き起こしていることが多いんです。
安田
そうなんですか? つまり、毎日じゃなければ食べても大丈夫?

久保
ええ。時々、「あえて食べない日」を作るのは、非常に効果的だと思います。
安田
ほぉ、そうなんですね。

久保
なんとなく体調不良が続いているという方に遅延型のアレルギー検査をしていただくと、大豆と小麦に反応が出る場合が多いんです。で、そういう方たちの多くは、毎日大豆食品を摂っていたり、毎朝必ずパンを食べていたりする。その頻度を変えるだけで効果は出てきます。
安田
なるほど……。それにしても、即時型アレルギー検査では反応が出ないのに遅延型では反応する食品がある。それってなかなか恐ろしいことですね。

久保
そうですね、見つけづらいからなおさら恐ろしいです。ちなみに検査項目120種類のうち20〜30種類と多くの食品に反応する方がいるんですが、そういう方は「リーキーガット症候群」が疑われます。
安田
リーキーガット…? なんですか、それ?

久保
ガット=腸、リーキー=漏れ出す、つまり腸に穴が空いて、細菌や毒素などが体内に入り込んでしまう状態のことです。日本語では「腸管壁浸漏(ちょうかんへきしんろう)」と言います。
安田
それは怖いですね……。リーキーガットかもしれないとなったら、どうすればいいんでしょうか?

久保
食生活をしっかり見直すことですね。遅延型のアレルギーのほとんどは食生活が起因となっているので。
安田
なるほど。じゃあ食生活を変えれば、1〜2週間くらいで良くなりますか?

久保
いやぁ、それはちょっと早すぎるかもしれません(笑)。人間の体の細胞が入れ替わるのがだいたい3ヶ月と言われていますから。それくらいを目処に、体質が変わっていきますね。
安田
わかりました。では、なんとなく体の不調が続くなぁと思っている方は、まず、遅延型アレルギー検査を受けてみるのが良さそうですね。久保さんに依頼すれば、検査結果を元にいろいろアドバイスしてくださるんですよね?

久保
はい、もちろん!
安田
遅延型アレルギー検査を受けてみたいとお考えの方は、ぜひ一度、久保さんまでお問い合わせください!

 


対談している二人

久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家

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仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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