この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第76回 お酒は体に悪い。だけど心には良い?
第76回 お酒は体に悪い。だけど心には良い?

私、お酒をわりとよく飲むんですが、ここ最近「たとえ少量であってもアルコールは百害あって一利なし」と言われることが増えてませんか? 昔は日本酒1合やコップ1杯のビールなら「むしろ体に良い」なんて言われていたと思うんですが…。

確かにそうですよね。「酒は百薬の長」なんて言葉もあるくらいですから。

そもそも世界中いたる所でお酒が飲まれているのに、本当に「100%体に悪い」なんて言えるのだろうかと不思議なんです。そのあたり健康人生塾の塾長として、どうお考えですか?

そもそもお酒を飲むと、脳からは「心地よく感じられる神経伝達物質=ドーパミン」が出る。そしてこのドーパミンは「糖」を摂取した時に出るものなんです。

なるほどなぁ。そう考えると「お酒が弱い人」って人類の最先端にいるとも言えませんか? 普通は飲酒するとドーパミンが出て気持ちよくなるのに、そうならない。それってつまり「アルコールは体に悪い」ということを、体がしっかり認識できているんじゃないでしょうか。

ちなみに日本人って「一口飲んだだけでも顔が真っ赤になる」って人がわりと多いと思うんですが、そういう方たちはやっぱり飲まない方がいいんですか? それともちょっとずつ鍛えていけば、いずれは飲めるようになるんでしょうか?

それは絶対飲まない方がいいですね。お酒を飲むと体内に「アセトアルデヒド」という有害な物質、つまり「毒」が発生するんです。それを分解できない体質なんだから、無理して飲むのは絶対やめた方がいい。

そうですねぇ。あの…先ほどお伝えしたようにお酒は「体」には悪い。これは事実です。でも「心の健康」という副次的効果を考えると、多少の飲酒だったらいいんじゃないのかなぁと私は思っています。

それは人によると思いますので、一概には決められません(笑)。ただ、いくら飲めるからといって「毎晩ワイン1本空けます」というような生活はおすすめできないですね。そんな生活を続けていたら、肝臓にダメージが蓄積していってしまいますので。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。