この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第95回 「三里四方の食によれば病知らず」
第95回 「三里四方の食によれば病知らず」

久保さん、先月末までやっていた朝ドラ『おむすび』ってご覧になってましたか?

神戸の地震があって、その震災から逃れて九州の田舎で暮らしていた主人公が、ギャルに目覚め、それから栄養士になっていく…というような、説明してもちょっとよくわからないストーリーだったんですけど(笑)。ただその中である登場人物が言っていたセリフが、いつも久保さんが仰っていることと同じだなと思いまして。

「三里四方の食によれば病知らず」だと。つまり「三里四方のものを食べておけば、1番健康にいいんだよ」ということを、主人公のおばあちゃんが言ってたんです。昔からそう言われているようなんですが、久保さんはどう思われますか?

私もよく「身土不二(しんどふじ)」というお話をします。要は「体と土地は同じものでできている」ということなんですけど。他にも「地酒には、天・地・そこに住む人全部の情報が入っている」というような話もしますね。ただこれは「三里四方」というよりも、「日本」といったもう少し広いくくりで捉えた話でして…。

ええ。でも場所によってはその範囲内に山があったり川があったりして、採れる木の実や捕れる動物も違ってくるはずなので、十分だったのかもしれません。特に昔の保存技術を考えれば、むしろ「三里四方」くらいがちょうどいい広さだったんじゃないでしょうか。

そうそう。ちなみに新鮮な食べ物には還元力があって、体を若返らせてくれるし、体内にエネルギーを生み出してくれる。そういう意味でも、「食材を確保する範囲」としてはあまり広くない方が都合がよかったんでしょう。

確かに(笑)。昔の人からすれば信じられないくらい便利な世の中になりましたよね。ただ最近は病気になる人も増えていて、「昔の人の方が健康だった」みたいに言われることもあるじゃないですか。それも「三里四方」の考え方がなくなっちゃったからなのかな、と思ったり。

そういうこともあるかもしれませんね。その土地でできた食べ物には、その土地の波動や風土、菌なんかが大きく関係してきているはずで。特にその土地にしかない菌で育っていたところに、別の場所から違う菌が運ばれてきてしまったら、最初のうちは悪さするようなこともあるでしょうし。

ちなみに今って、本当の意味で「三里四方」のものでできている食べ物って、日本はものすごく少ないと思いませんか? 例えば、卵はほぼ国産ですけど、その卵を産む鶏の餌はほとんど輸入品。牛や豚も、地元の家畜を食べたとしても、その餌はやっぱり海外から輸入したもので。

難しい問題ですよね。即病気や死に直結するわけではないですし。簡単に世界中の食べ物が手に入るのは、「食生活が豊か」と言えるかもしれない。でもそれが果たして「日本人の体にとっていいことなのか」。短期的な視点では害かもしれませんし、長期的な視点では進化の過程かもしれませんね。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。