第69回 万代から広がる、家族で楽しむ新しい娯楽の形

この対談について

“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。

第69回 万代から広がる、家族で楽しむ新しい娯楽の形

安田

Xでお見かけしましたけど、万代さんの新店舗は映画館や焼肉屋さんと隣接しているそうですね。これってすごくいい立地なんじゃないですか?


倉橋

そうなんです。新青森店はイオンシネマさんの真下で、北見店は焼肉きんぐさんのお隣です。「映画から万代」とか「焼肉から万代」という流れができたらいいなと。

安田

なるほどなぁ。協力してお客さんを呼び込んでいる感じがちょっとしたコラボみたいですけど、こういう場所選びは、意図的なものなんですか? 


倉橋

ある程度は意図的ですね。ファミリー層をターゲットにしているお店の近くを選んで出店するようにしているんです。業態まで限定しているわけではありませんが、結果的にうまく連携できている部分も多くて。

安田

なるほど。出店場所を工夫することで、家族層にとって利用しやすい環境を作っているんですね。


倉橋

そういうことです。その上で、なるべく低価格で楽しめる場所を提供できたらいいなと。というのも今の時代、娯楽にお金がかかりすぎてしまって、「家族で遊びに行こうにも費用がかさんで仕方ない」という声が増えてるでしょう?

安田

本当にそうですよね。高額な娯楽が増えたというか、ちょっとした国内旅行やディズニーランドなんかも、以前よりかなりハードルが高くなりましたから。


倉橋

そうそう。だからこそ万代では「お手軽に遊べる場所」を目指しているんです。とはいえ我々の店舗の滞在時間はせいぜい2時間程度なので、他の店舗とセットで半日くらいは楽しんでもらえるといいなぁと思っていて。

安田

そうか。万代さん同様にファミリー層をターゲットにしているお店が近くにあれば、「あの辺りは楽しめそうな店がいっぱいあるから行ってみよう」となりやすいわけですね。


倉橋

ええ、まさにその通りです。そういう意味で映画館や焼肉店の近くで営業できるのはすごくラッキーですね。

安田

なるほど。とはいえ最近は動画配信サービスも充実しているし、映画なら家でも見れちゃう気がするんですけど。まぁでも、それではあまり「娯楽感」がないわけか。


倉橋

そうなんです。やっぱり家族で外出して、一緒に過ごす時間に価値があるというか。さらにそれが一つのエリア内でいろいろ体験ができるなら、お客様にとっても便利だし、満足度も高くなるわけです。

安田

なるほどなるほど。映画や焼肉以外でも、ユニクロやドン・キホーテ、スーパー銭湯なんかも相性が良さそうですよね。


倉橋

あとはロフトみたいな店舗もいいですね。ファミリー色はそこまで強くありませんが、「ショッピングエンターテイメント」という側面から見れば組み合わせやすいと思います。

安田

確かにそうですね。もっとも、お客さんにとっては便利でありがたいでしょうけど、お店同士が「競合」としてバチバチすることはないんですか?

倉橋

うーん、確かに競合する側面がゼロというわけではないんですが、どちらかと言えばお互いにありがたい存在だと感じているんじゃないかな。エリア内にさまざまな業態のお店があることで、全体としての集客が増えるわけですから。

安田

ああ、そうか。他の店に来たお客さんが万代に寄ってくれたりもするわけだし、逆もまた然り。要は施設全体で客数が増えれば、お互いに得をするってことなんですね。

倉橋

そうそう。もっとも、前提として「エリア内でナンバーワンになるぞ!」という気持ちで頑張ってはいるんですけどね。でも他店を敵視しているわけではまったくないです。

安田

なんというか、健全な関係ですね。皆が切磋琢磨する中で全体の集客力も上がっていきそうです。

倉橋

本当ですね。、おかげさまで新店もすごく好調で。新青森店のオープンを見に来たデベロッパーさんからは、早くも次のプロジェクトについてお話をいただきました。

安田

へぇ! すごいなぁ。もしかして今後は、他の企業とコラボして、新しい複合施設を作るなんてことも?

倉橋

ああ、それはすごく面白いですね。他企業とプロジェクトを組んで、地域の人達により楽しんでもらえる施設を作る。素晴らしい試みだと思います。

安田

「単独で出店するより複合施設の方が集客の面で有利」だというのは、他の業態の企業も感じているんじゃないですかね。実際、今日話に出た映画館や焼肉店も、「近くに万代があったことでウチの集客も伸びたぞ」なんて思っているかもしれません。

倉橋

いや〜、そんな風に思っていただけたらものすごく嬉しいですね!

安田

これからの万代さんとのコラボレーションの可能性がどんどん広がっていきそうです。

倉橋

ええ、そうなっていけたら嬉しいです。もし「一緒にやりたい」という企業さんがあれば、ぜひお声がけください!


対談している二人

倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表

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株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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