会計事務所で働く質問者さんは仕事が楽しくないそうです。大学在学中に漠然と税理士になりたいと思ったそう。いま新卒1年目ということは働き始めて約2カ月。大久保先生はその頃から仕事を楽しんでいたそう。どのようなモチベーションで仕事をしていたのでしょうか。(音声はこちらから。)
働き始めた頃、俺は何で楽しんでたかっていうと、そういう、なんか、こう、人の……要するに、もともとカバチタレ読んでなってるから、人の生き様とかが見れんのが面白れえなっていうので、入力しながらも、たとえば「土日の売上ってこんなに飲食店上がんだ」とか、そういうのは楽しんでたよ。で、帰ってから勉強してたからね。結構大変だったけど。
結構マジメな生活してますね。
予備校行って、そのままみんなで飲み行って、朝やるみたいな。
それ、いまと一緒じゃないですか。
いまと一緒(笑)
コロナ期間の生活、それですね。
そうそうそうそうそう(笑)。意外にやってたよ。でもね、仕事が楽しくないなら、他の仕事も楽しくないと思うよ。だって、何やっても楽しいじゃん。っていうか楽しめるじゃん。
「楽しい仕事があるわけじゃない」ってことね。
そうそうそうそう。本当に向いてなかったらあれかも。俺にレジ打ちやらせ……でも、俺、それでも楽しいと思うよ。「こいつ、こんなの買うんや」とか思うもんね(笑)
(笑)
いや、マジで、何でもゲームみたいに楽しめばいいじゃん。
意外とレジ打ちとか早そうだしね。
事務所で、そのときパンチャーで俺いちばん早かったもん。
え、何がですか?
入力とか。で、決算もどんどん組んでたし。
あ、そういう本気の実務やってた時期があるんですね。
だから俺は教えらんないんだよ。見りゃわかるんだもん。「見りゃわかるじゃん」って言うとさ、「わかりません」でみんなできないから…。
なるほど。いまの話ですげえ納得ではあるんですけど、その上で、この方がおっしゃっている人物像ですかね、税理士に向いてる人物像があるかないかみたいな話でいうと、ここはどう思ってます?
うーん、だから、「どういう税理士か」じゃん?
ああ、なるほど。
ただ、どうだろうね、顧客目線でいって「こういう人が税理士だったらいいな」っていうのは、やっぱ、なんていうの、さっきも言ったみたいに顧客のことをちゃんと考えられるというか、能力の差はあるにしろ、顧客目線で考えられるっていうことがあったりとか。まあ、ある意味謙虚だったりとかでもいいと思うけど。俺が言うかって話だけどさ(笑)。たとえば税務しか知らないけども、寄り添って「こういう人に相談したら?銀行のことは」とか言ってあげたらいいじゃん。できないんだから、できないことを。
はいはいはい。
1回目収録したときとぜんぜん違う話になってんね、いま(笑)
うん。まったく違う。
(笑)
しかも、だいぶ完成度高いしね、これが(笑)
そうそうそう、どこ行くんだろうと思いながら(笑)。で、それができないのは、俺、その当時、俺がやめたのはべつに嫌だったわけじゃなくて、「税務以外やんな」って言われたから、「アドバイスすんな」って言われたからさ。「いや、だっていいじゃん」みたいな。
ああ、そういうことね。能力的な話じゃなくて、環境がっていうことですね。
環境が当時できなかったから。ただ、そういう意味で、できないことをできないって言ったのは、ある種……できなくても知ったかぶりして言うやつがいっぱいいるからさ。で、なんか偉そうに言われたらそうだと思うじゃん?「俺知りません」って言えばいいじゃん、銀行のこと知らねえなら。たとえば社労士とかのこともさ、給与とか、手広げすぎちゃって、いい人すぎちゃって手広げすぎて中途半端みたいなこともあるから。なんていうか、顧客にうそをつかずに寄り添うというか、そういう人が求められてる感じはするけどね。異常に能力高いからいいってわけでもないしさ、やっぱり。そんなにないしね、税務という意味では。
異常な能力が発揮できるところ?
そう。それってやっぱ大手だったり財務戦略の中で税務って、再生とか、すげえ大事になってくるんだけど、だから税務は税務ですごい大事だけど、一般的な「これは交際費ですか?」みたいな話って、そんなに正直能力差ってあんまないと思って。変な話、美容室1店舗の税務顧問なんて、誰がやってもあんま変わんないもん。そこの差っていうのは、やっぱあれじゃない?より考えてるかじゃない?ただ単に処理するっていうんじゃなくて。
なるほどねえ。意外と大久保先生って、いざっていうときにはガッツリ、なんか、なんすか、優しいとこありま……あ~、言っちゃった!
なにが?(笑)
言っちゃった。番組で言うことじゃなかった。
なにが(笑)。優しくないよ、べつに。みかじめ料もらってるから暴れるだけだよ。
なんか、あれじゃないですか、「おまえは俺が守るんだから、ちゃんと金は稼げよ」みたいな、当時、会ったときぐらいのときは、結構、あれ、すごえこと言うなと思ってました。
ああ、そう?(笑)
「金稼ぐのは経営者の仕事だけど、それはテメーの仕事だろバカ」とか言ってるの、フツーに……(笑)
(笑)
「そのかわり俺が守ってやんだから攻めろや」みたいなね。あれを言える税理士って、なかなかいないですよね。
まあ、それは言って許されるやつも少なそうだけど(笑)。いま聞いてて思ったけど(笑)
それがあるから、今回のLINEのチャットボットも許されたんですね。
たしかに(笑)。俺も「書いていいのかな」っていうギリギリの……もう、でも言おうと思って、ぜんぶ裏ワザ公開していくっていう。これ、でもさ、嫌だよね、銀行とか入ってたら嫌だよね。見えないからさ、誰が入ってるか。
たしかにね。いそうですね、銀行の方。
ま、いいけどべつに。
まあ、べつに悪い話はしてないですからね。
悪いことは言ってないよね、うん。だから、たぶんね、辞めたほうがいいと思う。
あ、ただね、2科目受かってるから向いてなくはないと思うんだよ。受かんないやつはいっぱいいるから。簿財受かってれば、そんなに向いてないこともないと思うんで。なんで本当になりたいのか、これを機会にちゃんと考え……何が楽しくないのか、本当に楽しくないのかだよね。そこをもう1回、いまのやってる仕事を見直して、帳簿つけてるとかつくってるって思うからそうだけど、それが顧客の何の価値があるのかっていうのを、そのデータをもとに考えてみて、それが本当に興味ないならやめたほうがいいと思う。俺に聞くならね。「作業できればいいよ」っていう話だったら、他の既存税理士に聞いてもらえばいいと思うけど、この角度でいうと、いま本当に自分が扱ってるデータの大事さとかに気づくなら、仕事は面白いはずだよ。
でも、冒頭におっしゃってましたけど、どういう税理士になりたいかっていうとこが結構ポイントな気はしますよね。
そうだね。
それがあると、「このデータの意味」とか「何の価値」っていう話が決まってきますもんね。
うん。
なんすか、めっちゃいい話じゃないですか。
(笑)。なんか俺、最近おかしいよね、ちょっと。
なんだこれ、なんだこれ。フツーにすっげえいいキャリア相談じゃん。
そういう仕事しようか(笑)
いやいや、たぶん、いざやったらディスって終わると思う。
そうそうそう、みんな泣いて帰るよ(笑)。ガン詰めすっから、「おい」っつって(笑)
まあ、ということで終わりたいと思いますけども、ぜひ、いまのお話を聞いて、いろいろやっていくうちに質問ありましたら、またお待ちしておりますので。
はい。
ということで終わりたいと思います。大久保先生、ありがとうございましたー。
はい。ありがとうございまーす。