
従業員は雇わず、外注もほとんどせずに、2人だけで運営を続けています。
現在、会員登録数では、その業界で1位となることができていますが、大きなマネタイズはできておりません。理由としては、会社の目的が業界のITプラットフォーマーになることであり、現在は無料のアプリ展開を主軸にしているためです。今後、会社を大きくするためには、VCなどから資金調達を行い、私が社長として会社を大きくしていくのが方法のひとつだと思うのですが、私はエンジニアとしてゼロイチの仕事をすることが好きであって、社長業に興味をもつことができていません。今後もエンジニアとして、ものづくりをしていきたいと思っています。そこで会社の譲渡を検討しているのですが、会員登録数が多くシステムができあがっていても、売上が少ないために会社の価値が見えづらく、値段がつかず、私たちが納得いく値段にならないのではないかと考えています。
このまま2人で経営を続け、売上をある程度つけてから売却することも可能ですが、会社の将来を考えると、少しでも早く「1→10」が得意な人に会社を譲り、拡大フェーズに移っていったほうがいいのではないかなと思っております。大久保先生が数多くのスタートアップを見ているなかで、事業譲渡のタイミングについて、失敗ケース、成功ケース、第3の方法など、なにかありましたらアドバイスをお願いいたします。
というね、非常に大切な質問なのに、与太話が長い!

そうやって集めるのが王道なんだろうけど、ただ、実際、数字が見えづらいんで、株を保有したまま、一部株を保有して、少し……要は経営してくれるような、大手とか基盤を持っててお金入れられるとかかな。できればこの先、これ以上ダイリューションしないで、株をキープしたまま、上場やMAに向けて大きくしていくっていうのがいいんだろうから。

いきたいみたいな感じだよね。だから、そういう立場で、経営とか財務とかマネジメントとか、面倒くさいとこはぜんぶ任せられるようなところと組んで、一緒に大きく……せっかくこんだけの土台があるから、それを「乗っ取り」とか言わずにやるべきなんじゃないかというか。そういうのをやると古い価値観でいうとね、「会社とられちゃう」みたいなこともあるかもしれないけどね。でも、自分じゃ伸ばせないんだから、成長型のM&Aは2段階ロケット方式の、退職金じゃない、最近の……

M&A版も結構あるよね、2段階ロケット方式。結構最近多いけど、ファンドとかに1回入ってもらって。ファンドに行くような優秀な人は雇えないもんね。高学歴で財務とかすごいできる……そういう人は、みんな頭いいもん。

そうそう。自分が入っちゃうことで、いちばん重要な……いちばん重要と言っていいかわかんないけど。でも、CTOみたいなところって、普通探してもいないわけだから、「CEO的役割は面倒くさい」っていうのを任せちゃうっていうのは、すごい面白いなっていう感じはあるけどね。

なるほど。自分の技術能力の職人としての要素を最大化させる形で、中に事業ごと入っちゃって、自分がやりたいとこ以外はお任せして、その状態なので株は最低限なんぼかちゃんと自分で握っておきながら、ともに一緒に成長して上場させてもらう、とかっていうスキームをとるっていう?

まあ、いろいろ法的に問題はあるけど(笑)できなくはないし、大手相手にこっちが戦っても負けちゃうこともあるから、それぐらいの権限は持ちつつっていうのと、あれば絶対、取締役の解任みたいなのはないだろうから、そこを…。だから……むずかしいよね、これも前のFAとかの話じゃないけど、堅くいったらどこまでも堅くなってブレイクするしね、50%超渡すと役員じゃなくなる可能性がありますよっていう。表面上はそうだけど、「それ、いらない人間って意味だから」みたいな話もあるからね。法律で守る部分と、個人の必要とされる能力というかね……そのへんのバランスでみていけばいいかなって。そんなにエグいことを普通はしない……まあ、わかんないけどね。