【大手の作法/023】 情けは人の為ならず

宴席にて学んだこと

仕事の振り返りや今後の課題についてなど一通りの意見交換が済んだ頃。私は疑問に感じていることを伺いました。

「どうして10万名以上の大手さんが、たった2名の会社に発注してくれたのか??」私にはそれが不思議で仕方がありませんでした。

Hさんは酒を片手に赤ら顔でこんなことをおっしゃいました。
「相手が100人だろうが、2人だろうがウチからしたら “ちっさな会社” に変わらんよ笑」「提案に通ってくれていた3ヵ月程度で、人柄がなんとなくウチに合いそうな感じがしてさ」と。

確かに超大手企業さんからしたら、100人規模だって“ちっさな会社” ですよね笑。。

互いの酒も進み、終電が近づいてきた頃。お店の方に会計をお願いしようとすると、すでに済んでいるとのこと!

Hさんは「いいから。いいから」とニヤリ。「俺に恩を感じてくれたなら、恩返しはいらんよ。 “恩送り”をしてくれよ。ウチのやつらにでも嬉しいし、他の誰かにでもかまわんよ」と。「“恩送り”っていうのはさ、江戸時代にあった風習でね。誰もが生きやすい喜びの連鎖社会をつくる仕組みなんだよ」「だから他人への親切を損得勘定でやらない。そんな気持ちで満ちた社会は居心地が良くなるだろ?」だんだんと聞き取りづらい口調になってきました。。
「でな。誤解されていることわざにもさ。なんだったっけな??誰かにした親切が巡り巡って、、また自分のところに戻ってくるってやつ。。」

結局、終電を逃してしまいましたが、とっても素敵な話をしてくださったことを覚えています笑

 


高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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