【大手の作法/024】 丸パクりを拝聴せよ

「では。マネジャー。どうしたら良いのでしょうか?」

と、問いかけるKさん。

Nマネジャーは意気揚々と答えます。
・初めにみんなが話しやすいようにアイスブレイク(雑談)の時間を入れようか?
・リアルの場以上に、長い時間反応を待つのはどうかな?
・一人1回は発言することをルールにしても良いね!

Kさんの弾んだ「ありがとうございます!」の声とともに、話は当初の内容に戻ってきたのでした。

いつもより短時間で打合せが終わった後に、わたしは別件のためにKさんと二人で別室に移動しました。

すると。
「さっきのマネジャーの話。僕、出所知っているんです」「週刊〇〇に載ってた記事の丸パクりでした笑」とニヤリ。

続けて彼が言ったことが秀逸でした。
「丸パクりだろうが、知っている内容だろうが、オリジナリティなんてなくても別に良いんです」
「人の言葉をパクっちゃダメなんて決まりはないですし」
「何よりも僕の悩みに対して “その場ですぐ気にかけてくれた” ことが嬉しいんです。マネジャーの優しいところなんです」と。

日頃からの良好な関係が目に浮かぶコメントでした。

管理職研修などで「部下とのコミュニケーション」においては
・意義や意味を問うてみる
・声をかける時タイミングを考える
・表情や声のトーンに気をつける
・内容はシンプルにわかりやすく
などなど。「上司として配慮するポイントは多数あります」なんて講師が伝えるより、
「目の前の相手が困っていたら、誰かの受け売りだろうが声をかける!」ことが大切ですね。

最後にKさんはもう一言。
「マネジャーの話を食い気味で聞いておけば、打合せも早く終わるでしょ笑」またもやニヤリ。

 


高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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