このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/すべては野球から学べる
「2018年オフにFAの人的補償で巨人から西武ライオンズへと移籍し、今シーズンは、投手兼コーチとして若手の育成にも携わっていた内海投手の引退会見。グッときたわぁ」
某大手さんの人事部門mtgに同席した時のこと。マネジャーのNさんが、オンライン越しに語り始めました。
・祖父もプレーしたジャイアンツからプロ野球人生がスタートできました。入団時に涙した祖母の姿は今でも忘れられません
・堀内監督には、「チャンス」をいただき、原監督には、「責任」を持たせていただき、高橋監督には、「這い上がるチャンス」をいただき、辻監督には「新たな挑戦」をさせていただきました
・135個の勝ち星は、僕を使ってくれた「4人の監督のおかげ」です。ありがとうございました
「しっかりと感謝できる謙虚な姿勢、見習うべきよな」
・練習はウソをつきません。自分自身、身をもって感じたことです
・壁を乗り越え、1軍の舞台で活躍する選手を楽しみに待っていてください
「共に2軍で汗を流した若いヤツらの台頭を期待させる、西武ファンへの言葉も良いよな」
・応援歌は僕の宝物です
・東京ドームで投げてた時の拍手、声援は一生忘れません
・西武ライオンズに移籍してからも応援していただき、ありがとうございました
「かつてお世話になっていた巨人のファンたちに対しても、御礼の気持ちを伝えるあたりに、人柄、人格が出ているよな」
・内海投手を選択して、間違いじゃなかった。この4年間を見ればわかると思う
・野球に対する姿勢。試合、練習のための取り組み、準備の大切さ。そんな姿勢を若い選手に見せてくれた
・なかなかできることじゃないし、野球への思いの強さをすごく感じさせる選手だった
「期待通り、期待以上の働きをしたからこそ、西武の編成トップからも認められるんよな」
と。
会議の冒頭、Nマネジャーは、かなり長めにアイスブレイク的な雑談を披露してくださいましたが、、、
画面上の若手世代たちは、高松も含まれたチャットグループに、、
「Nさん、マジで、いつも、野球の例え話ばかりよな」
「監督が選手に怒るのは、その選手を伸ばすため。期待してるからや、とか前に言ってた」
「若い頃、上司から叱られた⇨当時は嫌だったけど、今考えると、ありがたい⇨自分も上の立場になったから、嫌われてでも、叱りまくって、若手を成長させるぞ!的な話をしてたこともあるで」
「それな。野球界と大手に多い『負の連鎖』な。日本に染み付いてる文化よな」
「他の思考に至らないんかね?」
荒れに荒れまくっていたチャットグループでしたが、ワタクシ、幼き頃からのライオンズファンなのです。
ひとり、Nマネジャーの話に、時にしんみりと、時に笑顔を交え、大きく頷いたり、手を叩くなどして、熱心に耳を傾けておりましたとさw